「当ブログについて」カテゴリーアーカイブ

議論のルール、価値観と美学に基づく「棲み分け」

 読書のこと、いろいろ書いたが、議論のことにも少し触れてみたい。

 私は一方的に議論を打ち切ることがある。先日、「価値観が共有できない人と議論をしない」ということで、私に問い詰める方がおられた。私は、「議論の価値観が共有できない人と議論をしない」と、前置きの定義を付け加えて答えた。

 「議論の価値観」とは、その議論に価値を感じるかどうかの判断基準である。人生の総時間数は限られている。非健全・非建設的な議論に時間をかけるというのは、人生の無駄であって価値を置くべきではない。

 契約に基づくコンサルの現場においてもたまに議論が脇道にそれることがある。その場合は、論点の軌道に戻るよう修正作業に取りかからなければならない。そもそも事前のアジェンダ設定に問題があったのではないかとあとから反省し、改善に取り組む。

 ブログやフェイスブックとなると、まず契約上の権利義務がまったくない。それ故に、一方的価値観の判断基準で議論の是非を検討する。議論に値しない非健全・非建設的な議論は打ち切る。

 では、「非健全・非建設的な議論」とは何かというと、列挙したらきりがない。少々乱暴だが、一言でいうと、「議論のルールに当事者が合意できないとき」である。ブログの場合、まず片方の匿名性も問題だが、それはさておき、よくあるパターンは「論点のすり替え」だ。

 論破されそうになったとき、論点のすり替えをすることは詭弁の主たる手法とは言われるが、私は必ずしもそうとは思わない。相手に断ったうえで、建設的な論点のすり替えがあってもいいと考える。ただ、必要な手続がある・・・。

 と、いろいろ議論のルールがある。このようなルールは私が自分の議論の価値観に基づいて設定したものである以上、納得しない方もおられるだろう。その方はまたその方の価値観に照らし、立花のブログやフェイスブックを見る価値がないと判断した場合、ブログを見なければ良いし、またフェイスブックの友達解除をしてもよろしい。

 このような健全な「棲み分け」の理念もまた、私の価値観の一部であって、美学でもある。

微笑ましい下剋上、ブログ減量と企業生産性向上

 10月に入った。ブログとフェイスブックの投稿減量を徐々に始める。

 理由は来年1月からの当社情報サービスの変更計画に備えて、ウォーミングアップ期間に入るためだ。特に中国、ベトナム、アジアにフォーカスした情報ピックアップと解読に力を入れていく。もちろん、顧客企業向けの有料サービスなので、成果物のブログやフェイスブック併載は許されない。

 当社情報サービスの主な変更は、ニュースの選択と経営情報としての解読・活用提案にある。現在、ルーチン業務として、デイリーチェックは18紙のメディア、週間チェックは22メディア。多量の作業コストは売上げに直結していかないといけない。

 当社は管理会計を導入している。従業員も会社の売上げと利益を絶えずモニタリングしているし、全員「考えて、提案して、働く」という形態に徹している。トップである私にも、生産性向上という無言のプレッシャーがかかる。

 誠に、微笑ましい「下剋上」である。自分が目指した企業像でもある。

狐仮面狸仮面そして仮面舞踏会の夜明け、ブログ書き込み雑想

 たまに話題を変えよう。ブログの書き込みコメントの話。

 人間が書いたものって、その人の思想信条や定型的な思考回路が反映され、特徴付けられるものである。文脈を読んで、よく似ている書き込みが何回も来ていることに気付き、管理者ページでチェックすると、見事に同じIPアドレスになっていた。だが、名前が違う。

 いま使っているブログは、IPアドレス管理機能がついていて、特定のIPアドレスを瞬時に検索できるようになっている。まったく同じアドレスからの書き込みコメントだが、それが複数の異なる名前(匿名)がついていることが分かった。

 場面場面使い分けているようだ。それはたとえばある書き込みの議論で論破されたり都合が悪くなっても、次はあたかも別人であるかのように別の記事に書き込めるわけで、大変合理性がある。

 仮面舞踏会に、毎回毎回違う仮面を被って女性を口説く。失敗しても正体がばれないし、また次から次へと違う仮面を被ってトライすればよい。やはり合理的である。心は傷つくが、メンツは保てる。

 中世のフランスなどヨーロッパの宮廷では、貴族が仮面をつけて舞踏会が開かれていた。貴族は普段日常的に上品に理性的に振る舞わなければならない。それがストレスが溜まり、たまに理性を捨てて思うがままに振る舞い「精神的な裸」になりたい。そこで一枚の仮面がそれを成就させてくれるのである。

 そんな延長線上で書き込み匿名変えの話にもどる。狐仮面で都合が悪くなったら、狸仮面に切り替える。その現象(心理)をどう説明するか。同じ仮面を被り続けると、その仮面がいつの間にか第2の自分になる。第2の自分が否定されると、本来の姿こそが曝け出すことはないものの、バーチャル社会でのダメージにつながると、本人がそう考えているのかもしれない。

 真実の社会でダメージを受けると再起が大変だ(特に日本人)。それはいくら整形しても本来の自分を変えることができないからだ。バーチャル社会なら、仮面一つ変えれば異なる自分になれるわけで、手っ取り早い。ただ、一つだけ真実の自分にはいかなる仮面も効かない。これほど冷酷な真実はない。そういう意味で、仮面変えからはいかにもガラスのような繊細脆弱な内面が弱々しく見えてしまう。

 逆に、私はブログでも実名でものを言っている。狐仮面も狸仮面もない。仮面一つない。その非対称性はどちらかというと、私にではなく、仮面変えの投稿者に不公平ではないかとさえ思えてならない。だが、私にはその不公平を是正する術がない。私は今更仮面をつけるのも時すでに遅しだ。

 仮面舞踏会の夜明けは寂しい。けれど、また明日も会があるさ。いつの間に、やってくる明日よりも、やってくる明日の仮面舞踏会のために、次から次へと仮面を用意する。そうなるのかもしれない。

ブログへの書き込み投稿、ある面白い現象からの連想

 私のこのブログにたくさんの書き込み(コメント投稿)が来ているが、ある面白いことに気づいた――。

 昨年8月にエクスプロアから独自契約のブログサイトに移行してから、書き込み投稿はすべてプロバイダーから、投稿者の送信元IPアドレスがレポートされている。たまたま気が付いたのは、異なる名前を使って同一IPアドレスからの投稿が一部あったことだ。

 さらに調べてみようと、簡単な集計に取り組んだ。ある期間を区切って集計された書き込みのIPアドレスは、なんとその8割以上が某国某市某区に集中していることが分かった。ありえないことではないが、確率的にあまりにも珍しいので思わず妄想に陥った。某国某市某区に私のファンクラブでも密かに存在しているのではないかと。

 私のブログでは、誹謗中傷や品格のない表現その他違法やマナー違反の書き込み以外、基本的にすべて掲載を容認し、削除しない方針を採っている。現にいままでほぼ書き込みの99%は、私に対する反論も含めて正常な書き込みになっているし、そのうち全うな意見も、私の勉強になるような貴重な内容も多数あった。大変感謝している。

 論法が非常に似ている。言葉使いも似ている。関心事項も特定のものに絞られている。IPアドレスの同一性、あるいは同一地区の大量集中現象。ついつい同一投稿者の可能性を連想してしまう。いやいや妄想かもしれないが・・・。

 仮説だが、その可能性が事実であれば、なぜであろう。私に対する配慮なのかもしれない(=たくさんの人が立花さんのブログを読んで注目しているよ)。あるいは、投稿者自身の観点の普遍性を主張したいのかもしれない(=たくさんの人が私と同じ主張だよ)。

 どんな理由であれ、これは投稿者の自由なので、私は制限できないし、制限するつもりもない。ただ、できれば同一の自己を出してほしい。そうしてもらえれば(もちろん本名でも非本名でもいい)、より一貫性のある対話ができるのではないかと、さらに今後ご縁があればお目にかかって意見交換もできないかと、私の一方的、勝手な願い事である。

 いつも、たくさん(言えるかどうか分からないが)のコメントをいただき、ありがとうございます。

政治家の夢とコンサルタントの現実、奇人変人の世界

 政治家になろう。過去の人生にそう考えた時期があった。

 会社を変えられたとしても、社会を変えられるかとなると、基本原理が同じであっても置かれる状況はかなり違ってくる。有名な経営コンサルタントが選挙に立候補して落選する事例もあるが、心情はよく分かる。ただ現実は厳しい。

 経営コンサルタントは合理性を考え、利益集団の最適化に取り組む。その対象となる利益集団が企業であれば、経営者が最終的決断を行う。国となればまるっきり勝手が違う。合理性よりも最終的に多数民意が意思決定をする(独裁国家は違うが)。

 一時期政治家への道も考えた私は、「寿命を縮める方法を考えているんですか、それにあなたの性格とやり方じゃまず当選も無理ですよ」と妻に言われた。水を差されたことで一度原点に戻って冷静に考えると、妻が正しかった。私は、政治家の夢を素気なく諦め、従来通り自己変革や顧客企業の変革に取り組み続けることにした。

 人にもそういう。「社会が悪くても、会社が悪くてもそれが変えられないと判断した場合、自分を変えた方が手っ取り早い」(その辺、否定されてもまったく反論するつもりがない)。自己変革というのはある意味での自己否定だ。人に自己否定を勧めるのはいかにも唐突で失礼なことか。自分が認める「正義」を否定することにもなるからだ。そのへん「ばかやろ」と罵られることもしばしば。特に企業研修では経営幹部に自己変革を促したところで、激しく反論されたこともあった。ただそのほとんどが当初にとどまり、シリーズ研修の中盤あたりからアレルギー症状が緩和し、終盤に差し掛かった時点で完全に状況が一変してしまうほどであった。

 顧客レポートやコンサル現場に関しても同じだ。問題抽出や批判には基本的に、何らか提案や実務の解決策が伴う形にしている。ただ、ブログやフェイスブックは性質上有料レポートと一線を画す必要があるので、境界線のところでばさっと切ったりすることがある。前半や冒頭部分だけをブログなどで公開して、後半をつけたフルバージョンを顧客レポートに掲載したりする。そこで公開投稿の方、見方によってはいささか不完全燃焼気味になってしまうこともある。

 とはいっても、価値観が多様化する時代であって、私の観点や価値観に賛同しない方もいることだろう。そこで、「あ、立花はそういう考えの持ち主なんですね、この人には仕事を頼めません」と私が仕事の機会、潜在顧客を失ったり、「立花の投稿を見ても仕方ありません」とブログ読者が離れたりすることもあろう。

 ブログのアクセス数で広告収入を得ているわけではないので読者離れはまだしも、仕事の依頼を失うのが正直痛い。万人受けの文章で八方美人になることも一案だが、なかなか人間の本音が隠せないもので(特に私は下手なので)、ついつい馬脚を現す。だったら最初から偽装しない方がいいと思った。

 顧客とコンサルタント、読者と書き手は相互選択の関係にある。特に費用が伴うコンサルティング、経営者とコンサルタントの相性がとても重要でそれが仕事の成敗をも左右する。そこでコンサルタントの人物像や理念、信条といった基本情報をいろんなチャンネルを通して隠さずに開示する、というのが私の方針だ。

 そんなところで、「鉄人コンサルタント」とか読者に言われると、とんでもない。むしろ、「奇人変人」と言われた方がうれしい。

ブログコメントへの回答について

 最近は私の業務量が急増している。中国とベトナム、アジア業務の並行によって、仕事のボリュームが倍々膨らみ、これに追い込まれている。

 このため、優先順位的には、顧客案件、対顧客の回答やレポート等業務関連がブログを優先するのがいうまでもなく、ブログに関して特に読者コメントはゆっくり目を通して吟味して回答する余裕がないのが現状だ。

 一つの論点を裏付けるには、しかるべき根拠をつけないといけない。それには時間がかかる。時間的余裕がないからといって、あるいはどうせブログだからといって、いい加減な回答をしたくないので、そのときは無回答という選択肢にたどり着く。

 この辺どうかご理解いただきたく、お願い申し上げます。
 

当ブログの著作権とリンク・転載について

 「立花聡オフィシャルブログ」(以下、「当ブログ」という)内の文章、画像及び映像(以下、「内容」と総称する)の著作権は、出処、出典及び提供者名が明記されたものを除き、すべて当ブログの運営者のエリス・ジャパン株式会社及び情報提供者に帰属します。インターネット上に公開している内容であっても、著作権を放棄しておりませんので、いかなる目的であれ無断での複製、転送、改編、修正、追加など一切の行為を禁止致します。

 ◆ 当ブログへのリンクは、自由に行ってください。
 ◆ 当ブログの内容の少量引用は、引用元の明記、引用部分の明示、最低限度、引用の必然性及び本文に対し引用部が質量共に超えないことを条件として、引用していただけます。
 ◆ 当ブログの内容を他の媒体などに転載する場合には、メールでご相談のうえ、運営者の書面による許可を得てください。

ブログ移転・新ブログ「立花聡オフィシャルブログ」運営開始のご案内

 2009年1月に開設し、6年近く運営してきた私のブログ「立花聡の雑記帳」はこのたび、運営側「エクスプロア・ブログ」の急遽閉鎖を受け、本日2014年8月21日をもって運営を終了し、新名称「立花聡オフィシャルブログ」へ変更のうえ、下記新ブログ・サイトへ移転致しました。

 新ブログURL:  http://www.tachibana.asia  「立花聡オフィシャルブログ」

 読者の皆様におかれましては、ブラウザの「お気に入り」「ブックマーク」などに登録されている場合は、上記新ブログURLへの登録変更をお願いいたします。今後とも引き続きご愛読いただきますようお願い申し上げます。

立花 聡

【重要なお知らせ】このブログの運営上の変更について

 いつも、私のブログ「立花聡の雑記帳」をご愛読いただき、ありがとうございます。気がつくと、このブログは毎日欠かさず更新してちょうど立ち上げから3年になりました(注:一部、ビジネスレポートまたは出版物転用のため、サイト上から削除しました)。3周年の節目にある決断をしました。今後は、毎日の更新から原則、週1回か数回程度の更新に変更いたします。

 主に以下3つの理由があります。

 まず、出版社からの要望もあって、一部のコンテンツは今後出版に付されることもあるため、ブログ上での無料公開は控えざるを得ません。

 次に、出版も含めて顧客向けのレポート配信をはじめとする有料コンテンツについて、更なる充実を図るべく、限られた資源を、顧客向けのコンテンツ「立花聡の視点」に集約したいと考えます。

 さらに、ブログというオープン環境で思い切って観点の表明ができるかというと、現に自分も歯がゆい思いですっきりしていません。感じたこと、考えていること、殊に批判的な思考や観点を、もう少し率直に表現するには、クローズド環境がより相応しいでしょう。

 ブログの読者の皆様から寄せられた大きなご期待に、継続的に応えることができず、申し訳なく思い、深くお詫び申し上げます。今後、原則週一回の更新ですが、どうか楽しみにしていただければ何よりもうれしいです。ありがとうございます。

ブログ開始1周年に際して

 ブログをはじめてちょうど1年経った。基本的に1日も欠かさず日記のように付けてきた。当初は面白くて、ランキング上位を狙って、1日3回も4回も更新したが、だんだん情熱を失ったというか、多忙なビジネスで、物理的にも不可能になった。ついに、基本的に1日1回ベースに落ち着いた。

 コンサルタントとして、私の主力執筆は、ビジネスレポートである。出版社に約束した著書以外に、自社や他社の刊行物などへの寄稿がメインである。そこで、難しい問題がある――。有料コンテンツと無料コンテンツの線引き。たとえば、趣味や嗜好を中心に書き綴っていれば、そのような問題は生じないが、いざビジネスっぽい内容を無料コンテンツであるブログにも書き込んでいると、たびたびお金を払っている顧客から厳しい目線を受け止めなければならなくなる。

 有料コンテンツと無料コンテンツ、やはり、メリハリを付けなければならない。

 ブログの内容については、基本的に、私、立花聡という人物像を中心に書くようにしている。ビジネス関連は、あくまでもサブとしている。特に実務上の「問題解決」に直結するようなコンテンツは、ブログ掲載しない方針を取っている。

 また、ブログでは、自分の観点や真意を過剰に表現すると、匿名の反発を招くことがある。人それぞれの観点、世界の多様性を本気で認めることは、日本人にも中国人にも、我々アジア人にはそう簡単ではない。どうしても、「一つの正解」を求める傾向があるからだ。そこで、見解の相違で論争になり、やがて論争が白熱化すると、矛先が「事」から「人」に向けられ、人身攻撃にまで発展してしまう。

 このようなブログの特徴を考え、長くこのブログを適正な形で運営していけるよう、様々な試行錯誤を繰り返しつつ、やってきたし、また今後もやっていきたいと思う。

 「毎朝出社すると、まず立花さんのブログを読むのが日課」、このような心の温まる、励ましの言葉もいただいていると、何だか重い責任を感じずにいられなくなる。今後も最大な努力という約束で、このブログを続けていきたいと思う。どうかご応援ください。