マイホーム・バカンス、世界中飛び回る夢から醒めたとき

 夏休みの旅行はどこへ行こうか。家族で相談したら、結論は「マイホーム・バカンス」になった。最近旅行の回数がめっきり減った。特に遠出。理由はいろいろある。

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 まずは、安全上の問題。昨年春、ヨルダンとイスラエルの旅を予定していたが、年初めにテロによる日本人人質殺害事件があって、中東情勢が不安定だったため、旅行を断念。

 毎年定例のヨーロッパ旅行は、昨年引越しの準備で中止になった。今年再開しようと考えた矢先に、一昨年行って来たばかりのベルギーもトルコもテロ頻発の状況で、躊躇わざるを得ない。ヨーロッパは先般のフランスも含めて、テロの主要標的になっているようだ。

 次に、フライトの問題。ここ数年ロング・フライトを忌避する傾向が目立ってきた。加齢のせいもあるだろう。長距離飛行の疲労に体が素直に反応するようになって、特に機内泊は辛い。毎月の定例出張、クアラルンプールと上海間の往復フライトは、正味10時間以上。さらに最近、ベトナム出張も加わった。

 世界中を飛び回ることが若い頃の夢だったが、夢が実現すると、悪夢になる前に醒めるべきであろう。もう長旅はこれ以上勘弁してという気分である。

 さらに、愛犬たちのこと。長旅からの帰宅を待ち侘びる愛犬たちを思うと、複雑な心境だ。愛犬たちの加齢もあって、やむを得ない出張以外に、とにかく一緒にいる時間を増やしたい。楽しい思い出をたくさん作りたい。

 最後に、マレーシアというトロピカルな場所それ自体が、旅のデスティネーション役を引き受けてくれたことも大きい。太陽と青い空、南国の花と緑、小鳥のさえずり・・・、毎日リゾートを満喫しているのではないかと気付く。

 夏休みは、マイホーム・バカンスだ。