アラブの旅(20)~海鮮食堂巡り、ペルシャ湾の魚美味しい?

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 庶民の声に耳を傾けても、正しい政治ができるとは限らない。けれど、庶民の味は違う。食のポピュリズムを求めて中東B級めぐりの旅が続く。

 マスカットの到着日は大晦日。有名レストランは外国人旅行客でみんないっぱいだ。辛うじて空いているところも大体、「Gala Dinner」と称した高価なセットメニューしか提供せず、アラカルトの選択はない。

海鮮食堂「taQa」、シリア人の店長(中)と記念撮影

 こうなったら、街の食堂にでも繰り出そうと。ホテルの近くに「taQa」というシーフード・レストランがあったので、暖簾をくぐった。店長はシリア人、それがまた話好きでいろいろと雑談で盛り上がる。魚の味は普通だが、値段は激安。

 魚を求めて、後日ドバイで足を運んだのは、数少ない魚専門料理店の「Fish Hut」。これも結構マイナーな店で場所も住宅街の中にあって分かりづらい。

 こちらも、魚のグリルである。中東系の魚料理では正直バリエーションがそう多くない。焼き、揚げ中心の料理がほとんど。本当は素材の確認で一度くらい日本料理、特にペルシャ湾産の魚を食べた方が良かったのだが、どうもローカル料理に釣られて、ついに今回の旅には日本料理の出番がなかった。

「Fish Hut」の魚グリル(普通焼きと辛口焼きの2色)

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