2000時間セミナー講演暦、初の受講者「帰れ」コール

 昨日のホーチミン・セミナーで、ちょっとした出来事があった。

 某日系企業の日本人管理職某氏が質問してくる。「われわれの会社では、Aという人事管理のやり方でやってきましたが、それは問題ないんですよね」

 立花 「Aのやり方ですと、○○××の不都合が生じるリスクがありますので、Bのやり方でやればそのような不都合が解消できます」
 某氏 「でも、うちはずっとAのやり方でやってきたし、問題ないはずですよね」
 立花 「私は不都合のリスクを指摘しているだけで、もちろんAかBかその最終判断はお客様次第ですが」
 某氏 「だから、Aのやり方でいいんですよね」
 立花 「いいえ違います。申し上げましたとおり、私はAのやり方がいいとは思っていません」・・・。

 しばらくたつと、不快そうな表情で某氏がまた切り出す。

 某氏 「このセミナーで出てきた○×の話、理解できません。どうして詳しく説明してくれないのですか」
 立花 「ご案内したとおり、今日のセミナーの主題は、○×ではなく、△□でして、テーマから外れることはできません」
 某氏 「それは、理解できていない内容があるんですから、喋ってくれないと困ります」
 立花 「これもご案内したとおり、これはシリーズセミナーですから、○×について、次の開催にぜひ出てください。今日のテーマに関連する部分だけはこうして説明していますが」
 某氏 「シリーズだからこそ、過去の内容をまず冒頭にすべて説明してくれないと、困ります」
 立花 「たとえば12回シリーズで、12回目に過去11回分を全部お話をしたら、12回目を話す時間がないどころか、11回分を全部話す時間も到底足りません。さらに言いますと、全シリーズに出ているお客様もおられますので、毎回毎回過去の内容を蒸し返すわけには行きません」
 某氏 「だから困るんですよ。蒸し返さないんだったら、その旨を明示してくれないと困るんですよ」
 立花 「ご案内には、シリーズ回数とそれぞれの主題を明示しておりますが」
 某氏 「そういう問題じゃないんでしょう。過去回数の内容が分からないと、困るんですよね」
 立花 「もう、お客様、帰ってください。セミナー代金を返金します。すぐ、この場で帰ってください」
 某氏 「そこまで言う。はっ、お客さんを追い出す。そこまで言う」
 立花 「そこまで言います。帰ってください。ここから出て行ってください。このようなお客さんは要りません」

 コンサルタント暦10数年、セミナー総時間数2000時間近く、延べ受講者数1万4000人。受講者に途中退場してもらったことは今回が初めて。

コメント: 2000時間セミナー講演暦、初の受講者「帰れ」コール

  1. さすが、立花さん天晴れ至極。
    この手合いの扱いはこれに勝るすべなし。

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