四苦八苦、中国の外国人向けクレジットカード発行事情

 中国出張中に、スタンダードチャータード銀行から届けられた新しいクレジットカードを手にした。

 私は中国では、ANA招商銀聯VISAカードを10年以上も愛用してきた。しかし昨年末、ANAから突然、招商銀行との提携を解消し、来年1月をもってクレジットカードのサービスを全面中止するとの知らせが送られてきた。招商銀行に問い合わせても、ANA系の会員には継続の受け皿を設けないとのこと。要するにそのまま放り出されるのである。

 他行カードの申請を打診しても、なんと、いま中国国内では外国人向けのクレジットカードの新規発行が極めて困難になっていることが分かった。非公式情報によれば、日本人を含めた外国人がカード債務未払いのまま、帰国してしまうケースが続出しているとか。銀行もさぞかし困ったであろう。

 途方に暮れ、中国現地法人のメイン取引銀行であるスタンダードチャータード銀行に相談したところ、長い取引の実績もあって、なんとか申請してみようかということになった。2週間の審査を無事パスして、カードが発行された。担当者の話では、同行中国支店では、初の日本人客向けのクレジットカード発行だったという。本当に有難い。

 人民元建ての銀聯プラチナカードと、ドル建てのVISA Signatureカードの2枚が発行され、現在のANA招商VISAカードよりも数倍高い信用枠を与えられ、中国内外で支障なく使えそうだ。

 中国法人の経費決裁もかなりの部分がカードに頼っているので、結構なペースでポイントが溜まる。現在はすべてANAのマイレージに変換されているが、これからは新カードの提携先であるシンガポール航空Krisflyerマイルへと変更される。同じスターアライアンスではあるが、日系のANAには別れを告げざるを得ない。残念。

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