飛行機搭乗の車椅子サービス利用、弱者救済の罠

 最近気付いたことだが、飛行機の搭乗客で車椅子利用者が何となく増えているような気がしてならない。

 先日、某航空会社の便には車椅子の列ができて、一般客の通路にまで侵入するほどだった。数えると、12台。私は密かに何人かの利用者に目星をつけて、搭乗後に追跡観測してみた。案の定、機内で普通に歩ける人も数名いた。

 足ギブス姿や松葉杖使用者、あるいは酷く老衰している様子の人は分かるが、見るには何ら支障もない人で車椅子サービスの利用にはやはり一定の証明を求めてもいいのではないかと。

 私自身も3年前左足下駄骨折(第5中足骨基底部骨折)したとき、数回飛行機の車椅子サービスの世話になった。分かったことは、車椅子の利用はイコールVIP待遇ということだった。出入国も保安検査も搭乗もすべて座ったまま最優先され、待ち時間ゼロ。
 
 楽なのだ。ちょっと年を取っただけで楽なほうにいってしまう。車椅子サービスの濫用はないだろうか。これからは多くの国が高齢化社会に突入する。そのうち車椅子利用者がマジョリティーになることもあり得る。

 思うには、医学的証明が困難であれば、車椅子利用の有料化しかない。弱者いじめとかそういう問題ではない。現にコストがかかっているわけだから、その分本人に負担してもらうのが当たり前だろう。社会底辺の貧困者といった弱者救済とは一線を画しておく必要があるだろう。