スト保険料は保険会社にではなく、従業員に支払うべし

 今日は浦東新区にあるK社訪問、反日便乗ストライキ・労働争議リスク回避マニュアル作成の打ち合わせ。最近、リスク管理関連の相談が増えている。

 ストライキについて、日系保険会社が中国でのSRCC特約(暴動やストライキ保険特約)の新規契約を見合わせていることで、どうしよう、どうしようという会社もいるが、私は、「だったら、保険料を保険会社に払わずに、従業員に払ったらどうか」と提案する。

90888_2K社訪問の帰途、今日の浦東は快晴の青空

 ストライキになったら、保険会社に給付を請求するのではなく、ストライキがなかったら、従業員に奨励金として支払うということだ。もう少し増額してもいいが、中国流行の言葉「和諧」を使って、「和諧奨」と名付けたらどうかと。1年間めでたくストがなかったら、年末に支払おう。

 ストライキ、ストライキといっても、いま中国国内では合法的なストライキは皆無に近い。いわゆる集団職場放棄、サボタージュばかりである。違法ストライキの場合、交渉に応じていいのか。これはまず原理原則を確立する必要があるだろう。

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 リスク回避といって、某保険会社のマニュアルを見ると、「日本車に乗らない」というのを見て吹き出した。いっそう飲んだら、殴られるから、「日本料理を食うな」「和食屋や居酒屋に行くな」でも掲げたらどうだろうか。

 ここのところ、中国のカントリーリスクがまた語られるようになったのも、9月の反日騒動のショックが大きかったからだろう。中国では、原理主義的な反日はないといっていいだろう。イスラム原理主義者の反米は本物だ。中国の反日は、ガス抜きやお祭り、泥棒が多く便乗しているだけに、「反日」の品質問題が甚だしい。

 といっても、リスクはリスクなのだから、しっかり対処や予防が必要だ。