お酒の味が変わっている?天罰の話

 ここ数日、外出が多く、外食の回数も増えた。昨日は銀行の用事を済ませ、久しぶりに「浜笑」の暖簾をくぐった。

 気が付いたら、日本酒の味が少しばかり変わっている。早速日本人料理長に聞いてみると、実は最近同じような苦情が増えているという。長いロックダウン期間があって、酒の卸業者はだいぶ在庫がたまり、保管状態もままならなかったり、賞味期限ギリギリの酒を店舗に持ち込んだりすることもあるらしい。

 やはりそうだったのか。事情は事情だから、客は理解してあげないと。むしろ、協力すべきだろう。少々味が変わるだけで文句を言う立場にない。こうして外食でお酒が飲めるだけでも感謝感激。

 人間はご飯と少しばかりのおかずだけで生命維持ができる。しかし、贅沢になって高級な食材を食べたり、なくても困らない酒を飲んだり、ひいては食べ過ぎて飲みすぎて病気になったり、もう天罰があたってもいいくらいだ。だから、コロナは天罰だと私は言っている。

 天罰と言ったら、罹患者や重症者、死亡者に失礼だと指弾されるかもしれない。思うに、彼たちは全人類の代理受難者に過ぎない。全員の罪を一部の人たちだけが引き受けて代わりに受難していると。だから、私たち一人ひとりが反省しなければならないのだ。

 天罰という言説は、迷信だ。病気は科学や医学で解明されている、という人もいるだろう。私はこれこそが人類の傲慢だと思う。たかだか数百年の科学史で宇宙の全貌解明にはほど遠いだ。いやそれが不可能だ。故に謙虚にならざるを得ない。

 といろいろ考えていると、お酒はどんどん美味しくなってきた。こんな美味しい酒は飲んだことがない。生きていてこんな美味しくて贅沢なものが食べられるとは、幸せだ。本当に幸せだ。ただひたすら反省、反省、そして神に感謝。

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