ゴンチを迎えた日、命をつなぐという選択

<前回>

● 新しい家族、ゴンチを迎えた日

 2026年3月3日生まれ、生後2か月未満の男の子。先代兄犬ゴン太とハチの名を受け継ぎ、「ゴンチ」と名付けた。2026年4月25日、我が家に迎え入れた。

 ゴンチはマレーシアの動物保護団体「FurryKids Safehaven」から引き取った。路上の野良犬や猫を保護し、医療を施し、次の家庭へとつなぐ活動を続けている団体である。資金も人手も常に不足している中で、それでも毎日「目の前の命」と向き合い続けている人たちがいる。

 引き取りの際には、ワクチン接種手帳も付いていた。個体管理がきちんとなされており、安心できる引き渡しであった。

● 保護活動のしくみ——1匹引き取ると、1枠が空く

 保護団体のしくみはシンプルである。1匹が新しい家庭に迎えられると、保護施設に1つの空きができる。その空きに、次に保護された命が入ることができる。寄付はそのまま餌代や医療費に変わる。

 1匹を引き取ることは、その1匹だけでなく、「次の命」を受け入れる余地をつくることでもある。今回、私はその連鎖の一部に初めて正式につながった。

 我が家のこれまでを振り返ると、ハナもマルも元々野良犬だった。さらにニャン太、タマ、ラッキーという3匹の野良猫も保護してきた。いずれも路上から直接拾ってきた子たちである。ゴンチは6匹目の保護動物であり、そしてNGOを通じて引き取るのは初めてのことだ。

● 個別対応から、つながる仕組みへ

 これまでは「目の前にいた子」をその都度拾い、それぞれ完結していた。しかし今回NGOという回路につながったことで、何かが変わった。自分の手の届く範囲だけで終わらせるのではなく、流れの中に組み込まれる感覚がある。

 だから今後の方針を定めた。金銭的な寄付を継続し、タイミングを見て個体の引き取りも行う。無理に数を増やすのではなく、「持続可能な範囲で回し続ける」。その方が、長い目で見て多くの命につながる。

● ペットショップではなく、保護団体へ——一度だけ見てほしい

 私はペットショップで動物を買うという選択を取らない。理由は単純だ。すでに外に、次の家庭を待っている命がたくさんいるからである。新しく「作られた命」に資源を向けるより、すでに「存在している命」に手を差し伸べることを選ぶ。

 もちろん、すべての人に同じ選択を求めるつもりはない。ただ、もしこれから犬や猫を迎えることを考えているなら、一度だけでいい、保護団体のサイトやSNSをのぞいてみてほしい。そこには「売られていない命」が並んでいる。条件が合えば、その中から選べばいい。それだけで、1つの命が新しい場所へとつながる。

● 引き渡しで終わらない——家庭訪問という仕組み

 FurryKids Safehavenからは、後日家庭訪問があると聞いている。引き取った動物が適切に飼われているか確認するためのものだ。これは監視ではなく、「再び捨てられることを防ぐ」フィルターである。引き渡して終わりではなく、その後も動物の状況を気にかける姿勢がうかがえる。

● 感情より、仕組みを回すこと

 ゴンチは「救われた存在」ではない。こちらが引き取ったことで、別の場所で別の1匹が入れる余地が生まれた。その連鎖の中にいる存在である。

 命を助けたいという気持ちは大切だ。しかし、それを続けていくには、感情だけでは足りない。仕組みが必要になる。NGOはその仕組みの一部であり、引き取る側もその回路に組み込まれていく。

 だから続ける。命を助けるためではなく、助け続けられる仕組みを回すために。ゴンチはその一匹だ。そしてその一匹がいなければ、次はない。

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