顧客社内研修

 12月17日(金)。

 午後、S社グループ向けの社内研修会。テーマは「最近の中国労働法令と労働事情」。

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 S社グループ全国各拠点から総経理、日本本社から人事、法務、海外事業責任者ら総勢30名の前で講演する。

 2時間という制限された時間内に、これだけ大きなテーマを語るのが至難の技。しかも、人事専門担当者ではなく、トップマネジメントの方々にだ。一旦用意していたレジュメを直前になって、参考資料用途にし、レジュメなき講演に切り替えた。法律のこと、専門性の高いことが詰まっているレジュメである以上、難解にほかならない。

 その代わりに、ストーリーを組んだ。トップマネジメントが人事責任者から受けた報告はどのようなものかをイメージし、トップマネジメントが抱えている問題点や疑問に絞込み、具体的な事例を挙げながら、説明を試みた。場内から湧き上がる頷きの笑いを確認すると、ほっと安心した。

 2時間は、トップマネジメントにとって、高い時間コストである。一分一秒たりとも無駄にしたくない。彼たちが今後行う経営上の意思決定に、本当に有用な情報を提供できているのか、役に立っているのか、私の肩に重い責任がかかっているのだ。

 セミナーや研修会は、受講料をいただいたうえ、その時間もさらにお客様にとってのコストであることを、忘れるべきではない。ただ、レジュメに沿って話しをするだけでは責任ある講演とはいえない。常にこれを念頭におき、責務を全うしていく。