中国経済の行方は?あなたは楽観派ですか悲観派ですか

 中国経済の行方に対する識者の評論を見ると、楽観派と悲観派に分かれている。

 私は別の側面から回答を求めてみた。その評論家個人あるいは所属団体にとって、中国経済の成長が利益になるか、それとも停滞や衰退が利益になるかを見てみた。

 評論家の職業・所属業種は経済学者、金融業(アナリスト)、政治家、役人、企業家、コンサルタント・・・と多彩であるが、その人の経歴などを拝見すると、かなり納得させられてしまう。

 さて、我が身を振り返ってみると、中国に絡んでいるコンサルタントとして、もちろん中国経済の持続的成長がコンサル業の利益につながる基本要素であろう。日本企業などの外資が中国を離れていくことは、顧客減につながるからだ。

 しかし、実利とは別次元で、本音ベースで私はどちらかというと、楽観派には属していない。経済学自身が仮設の下での議論であって、しかも現在の経済社会は複雑になりすぎて、経済学だけで解釈できるとは思えないからだ。長い実務経験で直観的に言わせてもらうと、現状の延長なら中国経済はあと、10年か15年、せいぜい20年が限界だろう。

 「あっ、それはちょうど立花さんの定年じゃないんですか。自分に都合のいいことばっかり・・・」

 と言われたら、うん、確かにそういう都合のいい部分があるのかもしれないが、でも、私自分に対しては、いますぐ中国を離れて、ナイジェリアへ行っても、ミャンマーに行っても、ウクライナに行っても、あるいはチリに行っても、1年か2年の勉強でコンサルタントとして立派に務まることが基本的な要求である。

 「問題解決力」はコンサルタントの基本であって、万国共通である。