ケニア(11)~サバンナ青空野外トイレとワイルド・ピクニック

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86171_186171b_1マサイマラの朝

 8月15日、マサイマラの2日目。朝のゲームドライブは、通常の2時間コースでなく、早朝6時半から昼12時半までいきなり6時間の半日コースに変更。初日14日夕方のサファリでは、動物があまり見られなかったことで、同乗者のイタリア人おじさんがガイドのモーゼスさんにクレームをつけはじめた。

86171_286171b_2ライオン発見!

 「何もないじゃないか、マサイマラってこういうとこなの?」
 「タイミング的な問題もありますし、何ともいえませんが」
 「これじゃ話にならんわ、明日からは半日とか一日ぶっ通しでいくしかないね。頼んだぞ」
 「はい、わかりました」

 やさしい日本人客ではとてもできない交渉だ。イタリア人のおじさんは動物が見られないとすぐに機嫌が悪くなって嫌味や皮肉をいうのだ。結果的に、15日と16日の二日間連続、午前中6時間のスーパーロング・サファリになった。

86171_386171b_3キリンとバッファロー

 長時間なので、朝食はサバンナでのピクニックになる。6時半に出発して、一通りサファリを回って、9時過ぎになると、そろそろお腹も空きだす。いや、それよりもトイレに行きたい。出発前にモーニングコールでテントに届けられたコーヒーをがぶ飲みした私は、いよいよ我慢の限界だ。

 ようやく、トイレと朝食の時間だ。場所は、もちろんサバンナの上、青空の下。適当に大木やブッシュの茂る場所を見つけて、周りに危険な肉食獣がいないことを確認すれば、はい、全員車から降りろ。野外トイレに備えて、妻にロングスカートをはかせたのは正解だった。

86171_486171b_4サバンナ・ピクニック風景

 全員交替でトイレを済ませると、さあ、朝食の準備も整った。しゃれた赤チェック柄のクロスがかかった折りたたみテーブルには、玉子料理やソーセージ、野菜、チーズ、ビスケットに、ジュース、熱々のコーヒーまでフルセットで揃っている。しかし、この香りに引き寄せられてライオンはやってこないだろうか。そういえば、足元にゴロゴロしているのは、動物の白骨ではないか・・・

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