虚栄心の利用、紳士録商法のビジネスモデルとは?

 「あなたは、世界紳士録(Who’s Who)」への登録をノミネートされたので、個人情報の登録をお願いします」

 欧米人からこんなメールが入った。また詐欺メールじゃないかと調べると、どうやら直接の金品目当ての詐欺ではなさそうだ。そもそも紳士録それ自体も、やり方によっては個人情報データベースをマーケティング目的の商売にすることができるのだ。

 まず、多分学術論文などのデータベースからいわゆる少々インテリっぽい人を割り出し、その虚栄心を利用して個人情報を提出させる、というような手法によるものではないかと。

 いわゆる紳士録におけるその個人情報の登録公開はわずか一部だけで、家族構成やらライフスタイルやらその辺の個人情報の詳細はマーケティングの素材になるのではないかと推測する。もちろん、登録料や掲載料ないし後日の紳士録販売売上げも彼たちの収入となるだろう。

 まあ、情報が金になる世界だなあと実感する。せっかくもらった色んなメール、詐欺メールも含めて、怪しくてもその仕組み、ビジネスモデルを割り出すのが、個人的な趣味だ。職業柄、頭の体操になるから、重宝している。

 もちろん、勧誘メールは無視するし、個人情報も提供しない。