七味マヨネーズ型のマイペース英会話、世界でのサバイバル術

 英語の会話で、「Sorry, Sorry」連発の妻。ものすごく違和感を覚え、是正に乗り出している。要は、日本人が「ごめんなさい」のつもりで日常的に使ってしまっているわけだ。でも、違う。例えどうしても使うとしても、「Excuse me」だろう。「ごめんなさい」や「すみません」が日常用語化している日本人、おまけに学校で「Excuse me」よりも、「Sorry」を先に教えられてしまう。謝罪文化は諸外国に持ち出されると、やはり違和感以外何物でもない(話を大きくすると、国際政治や外交においても同じことがいえる)。

 日本人で英語力が低いのは当たり前で、何も謝る必要がない。逆にこっちが一生懸命あなたたちの言葉でしゃべっているのではないかと、胸を張って声を大きくして堂々としたい。――「Excuse me, I cannot understand what you say, will you say that again」。母国語でもない英語をもっと我々に、分かりやすく言いなさいと要求する。

 あとは、完全理解できていないとき、自分が理解した意味を一度相手に確認することだ。あなたはこういうことを言っているのですねと確認する。「○○××, am I right?」

 最後の手段は、一方的にこちらの要求を提示しっぱなし。「I want…」のオンパレードでもいい。困り果てた相手から予想外の妥協を引き出せるかもしれない。失礼な言い方だが、「おばさん根性」を活用することだ。相手がしかたなく応じてくれたとき、とっても大袈裟にオーバーな笑顔とジェスチャで礼を言う。――「You are so sweet.」(注意:これは女性用中心)

 いずれもバター臭いハウツーもので、醤油育ちの日本人にはなかなかなじめないが、バターじゃなくてもいい。マヨネーズを使っていい。マヨネーズに醤油をたらせばいい。七味をパラパラとかければ完璧。あっやー、エイヒレを炙りたくなる、それから、日本酒もちょうだい。

 そう、相手のペースにはまらず、自分のペースをもっていくことだ。日本人はルールを守るのが上手だが、ルールを作るのが不得意で世界で損をしているのである。妻の英語会話を聞きながらそう感じたのであった。