クアラルンプール自宅でのスタッフ合宿集中研修が始まった。
月曜のクラス1「モチベーションとサバイバル力の形成」に続き、水曜はクラス2「ロジカルシンキング」に入る。すべてのビジネス研修クラスのなかで、私がもっとも重要視するのは「ロジカルシンキング」だ。
「ロジカルシンキング」は、困難を乗り越え、課題をクリアしていくうえで欠かせない基礎体力であり、思考回路のインフラ基盤である。特にアジアにありがちな暗記型の学校教育に奪われた批判的思考を蘇生させるほど大切なことはない。
議論を嫌い、議論ができない人は、まったく評価できない。既成概念や権威への無分別な盲従は、愚の象徴にほかならない。上司の指示を含め、すべての命題に対し「懐疑」を抱き、「なぜ?」を問いかけ、反論する力をもつことが基本である。
事例学習では、「お客様が神様だ」という命題に対し、アンチテーゼを提起した上で、「神様となるお客様とは、どのようなお客様か」という次元に議論を進化(深化)させる。
ヘーゲルの弁証法は、中国やベトナムといった社会主義国で教育を受けた人に受け入れられやすいようで、私はこの2か国出身者のクラスで多用している。
いろんな実例を用いながら、帰納法と演繹法の基本原理を説き、最後に思考のツールとして「ロジック・ツリー」を紹介したうえで、実務課題をホームワークとして出し、クラスを終了する。
クラス1.モチベーションとサバイバル力の形成 (「心」のインフラを整える)
• 人間の基本とビジネスパーソンの基本
• 多様性共存への認識と順応力
• 日本の企業組織とは何か?
• 自分のための無形資産の形成
• 哲学と芸術、理性と感性、豊かな人間とは?
クラス2.ロジカルシンキング
• 思考回路と思考力の基本
• 問題はどこか?原因究明のアプローチ
• 課題の特定と最適解決策の決定
• ビジネス現場におけるロジカルシンキングの活用
• ビジネス文書のロジカルライティング