ビザ解禁、中国人お金持ちよ、不況でガラガラの日本へようこそ!

 以下報道されている。

 日本政府は24日の自民党観光特別委員会で、訪日中国人に対する観光ビザを条件つきで個人にも発給する方針を明らかにした。これまで必要だった添乗員の同行も不要にする。世界的な景気後退などで訪日外国人旅行者数が落ち込むなか、中国からの観光客を拡大するのが狙い。
 7月1日から北京、上海、広州を対象に1年間試行した後、中国全土に広げる予定。対象は年収25万元(約350万円)以上の富裕層に限定し銀行の預金証明などで審査する。
 日本政府観光局(JNTO)のまとめでは、訪日外国人旅行者数は昨年8月から前年割れが続いている。(毎日新聞3月25日付)

 このニュースを聞いた中国人富裕層は、どう反応するか?

● 怒りまくる金持ち 中国人Aさん
 「何?日本は、外国人観光客が減っているから、俺たちに、いらっしゃいというのか?じゃ、ほかの外国人観光客が増えるんだったら、俺たち要らないわけだ。俺たちって、二等国民、じゃなくて、二等観光客というのか?・・・ああ、なるほど、俺たちよりも、俺たちの財布を狙ってるんだな・・・小日本のヤロウ!」

● 不満な金持ち 中国人Bさん
 「預金証明?なんちゅーこというねん!わしは金しかもておらへん。ほら、このロレックス、このベンツ、そうだ、あとはわしの金ピカの豪邸、一番ええ証明や、こんなに金もっとるさかいな・・・」

● 預金証明の出せない金持ち 中国人Cさん
 「う~ん、うちはタンス預金だからなあ、日本領事館員が見に来るのかな。それから、証明が出ない金なら、25万元といわず、何百万もあるんだけどなあ・・・」

● そして、お金のない 中国人Dさん
 「おっ、絶好のチャンス。日本は金を使うとこじゃねえ、日本は金を稼ぐとこだ。預金証明だと?個人ビザをもらって不法在留で何年やれば、預金ができる!何年後の本物預金を目指して、いまは、金を借りて預金証明を作ろう!・・・」

 中国国内で、現在公式的に個人所得税を払っているのが、たったの4000万人です。

 中国人の個人所得税の基礎控除額は月額2000元、つまり年収2万4000元を超える人は、個人所得税納付対象で、中国に現在4000万人しかいません。
 
 日本国政府が要求する富裕層の年収は、25万元ですから、4000万人中の1割で計算しても400万人。

 25万元の所得に対し、累進課税で、個人所得税の納税額が9万6675元(上海の場合)です。税引き後のネット収入は15万元程度しかありません。これだけ高額な税金を払っている中国人はどのくらいいるのだろうか?忘れてはならないのは、外国人駐在員です。彼たちは間違いなく高額な個人所得税を納めています。すると、25万元の証明を出せる中国人は、どのくらいいるのだろうか?

 世界でも、日本ほど自国民の収入をきちんと把握している国はほか少ないだろう。サラリーマンなら源泉徴収票を出せば一目瞭然。この感覚で中国の金持ちを日本に引っ張り込もうと思ったら、大きな間違いです。

 中国には、不変な法則があります。

 「金持ちは、貧乏人の振りをする」
 「貧乏人は、金持ちの振りをする」

 さて、今度、日本国政府は、中国で貧乏人の振りをする中国人を引っ張り出すのだろうか?