黒い太陽を見たい人と雨中散歩を楽しむ犬

 皆既日食やらアポロ月着陸40周年やら、ここのところ、宇宙にまつわる話が多い。数百年一度の日食を一目でも見ようと、早寝早起きしたものの、あいにくの雨模様。

24627_2黒い太陽に構わず雨中散歩を楽しむゴン太くん

 赤い太陽よりも黒い太陽が物珍しい。まあ、本当は天文学とかの学術研究だろうが、もう、これは、カーニバルのような騒ぎになってしまった。日食観測ツアーもたくさん出回って、新聞を読むと、数万人の日本人観光客が黒い太陽を見に上海へやってきたとか、雨で、さぞがっかりしたのだろうね。けれど、「日食経済効果」で、少しでも中国は潤ったのだろうか。ありがたい。ありがたい。

 本物は見られないのなら、テレビだ。上海テレビとNHKを交互に見たら、同じ題材の報道でも、NHKの方が断然面白い。太平洋上の観測船、硫黄島の観測中継、日食の科学的な説明、そして、幻想的な風景の生々しい伝え方は素晴らしい。夢が膨らむ。

 けれど、上海テレビは、終始、雨だの雲だの見える見えないと一本調子。せっかく、日食専門家が出てきて、キャスターが「60年代にも中国で大きな日食がありましたが、あの時と比べて、今回はいかがですか」と切り出すと、すぐさまに、専門家は、「60年代の日食は、60年代の担当者に聞いてみなさい。私は知りませんよ」と付き返す。信じられない。視聴者もキャスターも絶句。さすが中国!正直者は嘘をつかない。専門家だし、生中継の番組に出るのだから、少しくらいは勉強しろよ。

 それよりも、我が家のゴン太くんは、いつもより遅く起きた。もう一回、夜がやってきたと勘違いでもしたのかな。にもかかわらず、宇宙遊泳ならぬ、雨中散歩を今日も楽しんだ・・・。