持病のアレルギー鼻炎に誘発された鼻風邪が本格化した。鼻を震源とする津波が周囲直径5センチ以上の範囲に被害を広げ、不快感で思考品質が大幅減退している。
連日の睡眠不足と疲労で、免疫力が低下しているようだ。
鼻の病気は、香港駐在中の1999年後半にかかった重症風邪の後遺症として表面化して以来、10年以上も病魔と付き合ってきた。当時、アジア金融危機による打撃の後始末で、激務に追われ、体調を大きく崩したのがきっかけだった。
病気にかかる。生まれてから死ぬまでの間に、病気にかかることからは逃げ得ない。
人間は常に罪を犯している。法律上の罪を犯した人間は、監獄という施設に身体の自由を奪われる。そのほかの罪を犯した人間は、病気に自由を奪われる。病気は、自分の罪への反省に時間を与えてくれる。
スイス哲学者、カール・ヒルティ(Carl Hilty)はこういう。
「川の氾濫が土を掘って田畑を耕すように、病気はすべての人の心を掘って耕してくれる。病気を正しく理解してこれに堪える人は、より深く、より強く、より大きくなる」
自由が奪われるという懲罰は、更生に向けての一種の試練でもある。病との付き合い方も同じだ。身体の自由が奪われても、心の自由だけは奪われてはいけない。心の自由は、幸福の源泉である。




