仙台・8時間ぶり救出された中国人女性の書き込み

 「Pray for Japan(日本のために祈る)」―-世界が日本を応援している。

 東日本大地震後の中国のウェブサイトを見ると、同情や援助を呼びかけるものも多数あるが、一部、「南京大虐殺のツケが回ってきた。日本沈没してしまえ」などの内容も目立つ。ある書き込みを紹介しよう――「仙台・8時間ぶり救出された中国人女性の書き込み」

=====以下訳文======

 私たちは同胞じゃないでしょうか。あなた達は中国にいるから、日本に肉親や友人がいないから、「日本沈没してしまえ」と言っていいんですか。せいぜい、日本にいる中国人は人間じゃないんですか。

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 憎しみとは何か。教えてくださいますか。海水に囲まれた屋上にあたなが立ったとき、あの海水の中にあなたの家があったとき、あの海水の中にあなたの肉親や友人がいたとき、あなたは同じことをいえるんでしょうか。

 人があなたを殺したら、あなたは人を殺さなきゃいけない。これが愛国主義ですか?そう考えている愛国者たちよ、日本へ留学や仕事で来なさい。そして、出勤のラッシュアワーに包丁を持って、無差別に人を刺し殺して見なさい。100人くらい殺せるかもしれません。いろんな人を殺せたでしょう。あなたはその日の新聞のトップを飾るでしょう。あなたのヒーローの夢も叶えるでしょう。

 しかし、知っておけ。その100人の中に、もしかすると、

 10人、何の罪もない子供がいるかもしれない。
 10人、買い物して家路を急ぐ主婦がいるかもしれない。
 10人、一生懸命働いて家族を養うサラリーマンがいるかもしれない。
 10人、年寄りがいるかもしれない。
 10人、街をぶらぶらする若者がいるかもしれない。
 10人、仕出し弁当を客へ届ける途中のアルバイトがいるかもしれない。
 10人、バスを待っている人がいるかもしれない。
 10人、たまたま通りかかる人がいるかもしれない。
 10人、なぜあなたに殺されたかも分からない人がいるかもしれない。
 そして、10人、中国人がいるかもしれない。
 もしかすると、あなたが本当に殺したい人が一人くらいいたのかもしれない。
 よく見定めてから殺しなさい。

 私は、南京大虐殺の場面を知らない。私は、あの日本軍たちを憎んでいます。私たちの同胞を殺すことを憎んでいます。

 しかし、今日のいま、私は大虐殺の再現を見ました。屋上に立って、見たければ、よく見渡せばいい!仙台は、あなた達愛国者の天国に化した。死体はそこら中にある。完全な死体もあれば、手足がなくなっているものもある。視力のよいあなたなら、子供の小さな手首も見えます。そして、抱き合っているままの死体もあります。それで十分でしょうか。あなた。

 同情心ってあるんですか、あなた達よ。大自然を前にして人類はみんな家族だということは、分からないんですか。

 私の彼は、沿岸部の会社で働いていました。いまだに連絡が取れていません。もう、この一生会うことはないでしょう。この災害で日本人だけが死んだ、南京大虐殺のツケが回ってきた、どこの誰がそんなことを言っているんですか?

 そう、確かにツケが回ってきた。私たち人類のツケが回ってきたかもしれません。

 私は生きていきたい。幸せに生きていきたい。ここ日本で、健康に生きていきたい。私は、死ぬのを恐れています。多くの人が日本に仕返ししたいでしょうが。

 ビルに孤立したのは、80人ほどいました。この8時間に、彼たちは、私を中国人として扱ってきました。貧血の私は、もう限界がきたとき、となりにいた、赤ちゃんを抱っこしている主婦が私に、粉ミルクを分けてくれました。若い女の子が一生懸命私のために水を探してくれました。

 このように、私はまだここに生きている。あの粉ミルクが私の命を助けたのではないかもしれません。でも、彼女たちの精神は私を助けてくれました。

 孤立した私たち80人の中に、たった2台の携帯電話が使える。中国人の私に、まず、中国の故郷に電話をしなさいと、私は二番目電話をかけられた人でした。みんな列をなして、家族に一本の電話をかけようとしていました。でも、肉親に電話をいくらかけても出ない人、何人もいました。もう、これ以上かける必要はないと彼たちは分かっていた。彼たちは諦めました。

 4時間ほど孤立していると、女の子たちが抱き合って泣き出した。黙々と涙を流している人もいます。ただ床に寝転がって空を見上げる人も、救助を求め続ける人もいました。

 私は壁によっかかって、隣の主婦を見つめると、彼女は赤ちゃんに話しかけ続け、そしてミルクを与えながら寝付くように子守唄を歌っていた。

 おかあさん、家に帰りたいよ。私も。

 孤立したこの8時間、私は一生忘れることができません。一生、こんなに苦しいときはなかった。私は助かった。神様に感謝です。

 何を言ったらいいんでしょうか。みんなに言いたいことはたくさん、たくさんあります。でも、疲れました。泣いて疲れました。遺体がどんどん上げられている。これから、もしかすると、私も遺体を見に行かなきゃならないかもしれません。

 おかあさん、行かなくてもいいですか。行きたくないよ。怖い。あんなにたくさんの遺体。どこにも行きたくないよ。

 このメールを早く送り出して、公表したい。すると、多くの人に怒られ、罵られるかもしれません。でも、あなた達に、もうすこし、多く知ってもらいたい。

 疲れました。でも、寝るのが怖い。余震が襲ってきています。隠れる場所もない。お母さん、私を見ていますか、私は生きています。心配しないで、少し休んでくださいね。お母さん・・・
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