形容詞使用禁止!業務報告のあり方で激論

 本日、某Y社の中堅幹部研修で、「今後、業務報告では、形容詞の使用一切禁止」と、私から要求した。

 「良い」やら「悪い」やら・・・これは結論だ。この結論を裏付けるすべての事実(Fact)、論拠を揃えて、最後、結論を出すようにと。形容詞の使用で、結果的に愚痴になる。愚痴は結構だが、愚痴の裏づけをしっかり取れと。

 中国の教育も悪いが、もっと悪いのがメディア。中国の新聞をめくると、記事といっても、どこまで「事実」なのか、どこから「コメント」なのか、ぐちゃぐちゃになっている。「ニュース」と「社説」のミックスが日常茶飯事。いや、「社説」ほど上等なものではない。完全にジャーナリスト個人の主観的なコメントや推測に過ぎないものが氾濫している。これを読んで育った人間には、自然にこのような思考回路が焼き付けられる。

 「事実」とは、無臭、無色、無感情で冷徹なものだ。

 愚痴の価値はゼロ。根拠、問題の所在と解決に価値がある。根拠なき愚痴、ソリューション(解決方法)提案なき愚痴をこぼす社員は、要らない。愚痴をこぼすことなら、誰でもできる。誰でもできることには価値がない。

 根拠をつけて、しっかり観点を論証し、そのうえ、解決方法をできれば2~3個提示したところ、それでも老板が見向きもしないのなら、さっさと会社を辞めた方が、自分のためになる。

 Y社研修の後半は、激論に発展した。激論なくして、問題解決に至らない。とても微笑ましい光景だ。