ゴン太一周忌を迎える

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 3月11日、ゴン太の一周忌を迎える。1年は驚くほど早く過ぎ去り、まるで昨日のことのようにゴン太と過ごした日々を思い出す。しかし、この一年、ゴン太が私たちの心の中から消えることは一瞬たりともなかった。

 蝶々となったり、小鳥となったり、風に乗ってそっと舞い降りたり。ふとした瞬間に、彼がそこにいるような気配を感じることが何度も何度もあった。ゴン太はいつものように、姿を変えながら我が家に帰ってきては、私たちとともに時を過ごしているのだろう。

 今朝、ハチがゴン太の前にじっとしがみつき、半日もの間、まるでそこから離れまいとするかのように動かなかった。もしかすると、ハチにしか見えない形で、ゴン太がそこにいたのかもしれない。兄弟の絆は、時間が経っても、姿が変わっても、決して途切れることはないのだろう。

 スピリチュアルな話と言えばそれまでだが、確かに感じるのだ。目には見えずとも、ゴン太は今も変わらず私たちのそばにいる。彼の温もりも、あの無邪気な眼差しも、優しい空気の中に溶け込んで、これからもずっと、私たちの心に寄り添っているのだろう。

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