花見人間模様

 綺麗ですね。

 えっ、アタシのこと?そうだと言いたいところだが、なかなかいえない。まあ、そういう風景が大々的に外国のメディアに報じられると、さぞかし多くの同胞に迷惑であろう。

002(写真:Shanghaiist)

 爆買いはもだしも、花の「爆見化」が怖い。見るだけでなく、手も出る、足も出る、声もたくさん出るだろう。写真と記事を投稿した友人のフェイスブックを見たら、炸裂中。爆評だらけだ。私も参加して一発投下しようと思ったが、弾薬切れだった。

 以前なら、このようないわゆるマナー違反者には私はいつも、「やめなさい」と余計な口を出すが、大体「あんたに関係ないでしょう」と一蹴される。そして、私が諦めずに議論を仕掛けると、次の瞬間はムードが険悪になり、なかに戦闘態勢に入る場面もしばしば。

 最近は、言わなくなった。正義感の喪失と批判されるかもしれないが、まあ、世の中気に入らなくても、変えられないことがたくさんある。年を取ったせいか、慎重になったというか、逆切れで刺されたら一巻の終わりだ。

 先日も書いたが、「融和」と「対立」という対極論以外に、「棲み分け」という第3の道もある。見える壁、見えない壁、何でもいいから、壁を作ることで快適空間を保つ。

 今回も日本出張は、桜満開の時期から1週間ずらして正解かもしれない。花が散ったあと、来週末から私が東京へいく。