交流会は時間の無駄、売り手と買い手のミスマッチ

 私はここ数年、いわゆる異業種交流会といった会合にはほとんど出ていない。時間の無駄だ。

 理由はたった1つ。出席者のほとんどが商品やサービスを売りたがっている人たちだからだ。乾杯の音頭が終わり、しばらく飲み食いすると、自己紹介が始まる。

 主催者の要求に従って、参加者が一人ずつ立ち上がって、名前や会社名、仕事の内容、アピールしたい内容(売りたい商品やサービスなど)を一通りしゃべって、人数が多ければ、一巡したところで終盤に差し掛かったりすることもしばしば。

 マッチングなら、均等に売り手と買い手を揃えなければならない。しかし、そうではない。みんな売りたがっているのだから、買い手不在の交流会では意味があるのか。

 いまの時代、何か買いたい、仕入れたいときに、飲み会よりもまずネット検索だろう。たまたま交流会で出会った売り手は必ずしもベストマッチングという保障はどこにもない。

 人脈だって、交流会以外に作れるチャンスがいっぱいある。会いたい人がいれば、直接に連絡を取って一対一の会食に誘ったほうがビジネスの成功率がよほど高いのではないだろうか。

 といっても、私はすべての会合に参加しないわけではない。「美食会」や「政治勉強会」といった特定の目的がある会合には参加しているし、また主催もしている。