北京印象

 4泊5日の北京出張が終わった。

 なんとなく、この街にはとても好印象をもつようになった。一昔の上海、90年代駐在していた上海の面影があった。

 まず、日本人コミュニティーのつながり、絆の強さを実感した。94年当時、上海駐在のとき、同じマンションの日本人同士に回覧板まで回っていたほど、日本人コミュニティーというものの存在感が強かった。今の上海は、在住邦人が10万人規模という説もあるが、それだけの人数がいれば、逆に疎遠になりがちだ。人間関係は淡々としたものになったり、最近詐欺やら、日本人同士の問題もちらほらと出てきている。

 日本のなかで食べていけない日本人は中国といえば、上海に流れ込むようになった。人間が雑多になれば、問題の発生は避けられない。しかし、北京は商売の街よりも、政治の中心であって、日系企業も最近本部機能を増やしている。各企業の業務の内容も上海とだいぶ違うし、付き合い方も違う。何と言うか、利害関係を超えた付き合いが上海よりも多いような気がする。

 北京と上海は、それぞれ違うキャラクターで、行ったり来たりすると、気分転換、気持ちの切り替えになる。上海よりも、北京に多く、ほっとさせてくれる要素を見つけたというのが本音だ。

 午後は上海へ向かう。