ヨーロッパ旅行の楽しみの一つは、ホテルに泊まることだ。もちろん、アメリカ系の大手チェーンではなく、地元の小さなローカルホテルだ。
今回チェスキー・クルムロフでは、「ホテル・ルージュ(Hotel Ruze)」という小さな田舎のホテルに泊まる。
16世紀に建てられた美しいルネッサンス様式の館は、チェスキー・クルムロフの街並みにあまりにも溶け込んでいるか、まったくホテルぽっくない。重厚な木扉を開けると、中は中世のヨーロッパそのものだ。
部屋の窓外は、湾曲してやさしく流れるヴルタヴァ川とボヘミアの森。「絵のような美しい風景」という俗っぽい表現しか、頭に浮かばない。
今宵は、歴史の枕を抱いて、中世の夢王国にでも迷い込もうか。