「大卒のミャンマー人弁護士の月給は、百ドル」
一瞬耳を疑った。ヤンゴン市内某法律事務所の弁護士A氏がこういう。ミャンマーの人件費が安いというが、まさか弁護士まで？
ヤンゴン市内のシッピングセンター
弁護士といっても、司法試験がなく、大学の法学部を出た人間がいきなり弁護士になれてしまう。大丈夫かと心配していると、さらに衝撃的な発言。「タクシーの運転手と弁護士はさほど変わらない」
ミャンマー家庭料理、上は生車エビ、下は田ウナギカレー
ミャンマーでは、弁護士の職業にあまり人気がないようだ。日本人が考えるほど高給取りの職業でも何でもない。それに、温厚なミャンマー人は争いを好まない。それよりも、法廷で戦わなければならない弁護士のほうはどうだろうかと聞いたら、「いや、あまり戦いませんよ」という。
ヤンゴン市内夜景
弁護士の存在がどうも薄いこの国、法治国家まではまだ道のりが遠い。