6000万円預金、マレーシア移住の関門大幅引き上げか?

 マレーシア滞在中に関係者から得た最新情報では、移住ビザMM2Hの現地預託金条件が大きく引き上げられる方向だという。ナズリ・アジズ大臣が「外国人の移住者に課されている最低預金額はあまりにも低い、大幅の引き上げが望ましい」といった旨のコメントをし、それが一部のメディアにも報道されたようだ。

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 現在、MM2H取得者には、マレーシア国内の銀行に50歳以上の者で15万リンギット(約450万円)、50歳未満なら30万リンギット(約900万円)の定期預金が義務付けられている。それが今回の大臣コメントでは、200万リンギット(約6000万円)に一気に引き上げられる公算が大きいとされている。

 それは、昨年私自身がMM2Hを取得したときに予測したことでもあったが、想像よりもはるかに早くなるようだ。昨年11月に上海で初開催された私のマレーシア移住セミナーでは、私は「現状のマレーシア移住の関門は低すぎる。ここのところの移住者の急増に伴い、今後5年スパンで考えると、いずれシンガポールやオーストラリア、カナダ同様の狭き門になる」と発言したが、どうやら5年も待てないようだ。

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 それが今後1~2年の間で実施された場合、マレーシアは事実上庶民にとって手が届かぬ高嶺の花となり、シンガポール同様富裕層の移住先として位置付けが抜本的に変わることはほぼ間違いなしだろう。この情報が公式発表された場合、移住条件引き上げを見越したMM2Hの駆け込み申請が殺到することが容易に予想されるだろうから、実施まではそう時間を要さないだろう。