天安門広場。天気がよかったので、土曜の午後は天安門を観光することにした。
先日のテロ車両炎上事件からだいぶ日が経ったこともあってかすっかり平静を取り戻したようだ。ただ、広場入場者の安全検査に長蛇の列ができ、広場のど真ん中に消火器が無造作に置かれたりして、事件の残響が完全に消えたわけではない。
天安門広場。これだけ人に複雑な感情を抱かせる場所も世の中さぞかし少ないだろう。もともと歴史的名所旧跡だったところ、毛沢東が城楼に立ち、建国を宣言したときから政治的色彩が付与され、中国の大国化に伴い、世界から大きな注目を引くようになったわけだ。
いつか、政治的色彩が少しでも薄れ、もっとソフトトーンの観光名所になればいいなあと個人的に思ったりする。それにしても、中国的なこの広場に立っていると、なぜか不思議に緊張感が走り、リラックスできない。夕暮れに冷たい風が吹き始めると、さあ、帰ろうと・・・。
