フルーツ先かスイッチ先か、「Open rice」で頂きますマレーシア英語

 マレーシアの「イングリッシュ」は、「マングリッシュ」という。いわゆる標準英語とローカル英語の違いである。

 たとえば、フルーツをミキサーにかける。「Put fruit in after switch on」とマレーシア人がいう。「ミキサーのスイッチを入れてから、フルーツを入れる」?えっ、そんなはずがない。マレーシアでは、「フルーツを入れてから、スイッチを入れる」が正解。キーは、「after」。これは中国語流の語順と直訳でいくと、「先把水果放進去,然後(after)按開関」になり、要は、「after」を「それから」「その後」として使うのである。

 まだまだある。「Open rice」って何か?中国語の「開飯了」で、「ご飯だよ」という意味。正しい英語なら、「It’s time for meal」。「開」の直訳が「open」で、「Open rice」になる。さらに、「Open receipt」。「開発票(収拠)」の直訳、「領収書を発行する」である。西洋人には理解不能の世界だ。

 中国語の分かる人は、マレーシアの英語が楽しい。あ~、なるほどの連発だ。

 それにしても、マレーシアの英語は、何とアジアで1位である。Non Native English Speaker(英語非母国語)の世界60ヶ国の英語力ランキング(EF Education First 2013年調査)、トップ10の上位をヨーロッパ各国が占める中で、アジアの1位は、シンガポールでも、インドでもなく、マレーシアだった!!(全体11位、アジア1位)
 
≪アジア各国の英語レベル≫
  11位 マレーシア
  12位 シンガポール
  21位 インド
  22位 香港 (※香港は予想外の下位組に転落?)
  24位 韓国
  25位 インドネシア
  26位 日本
  28位 ベトナム
  30位 スリランカ
  33位 台湾
  34位 中国
  55位 タイ

コメント: フルーツ先かスイッチ先か、「Open rice」で頂きますマレーシア英語

  1. マレーシアの中国語の数の表し方は逆に英語の影響を受けているようで、例えば、中国での80万(ba shi wan) が、マレーシアだと800千(ba bai qian)となり、英語のeight hundred thousandの読み方がそのまま中国語に訳された形で使われてますね。

    1. unpandaさん、まさにご指摘のとおりです。800千や80千を言いますね、「万」が存在しない。漢字の国のわれわれからしてみれば、ものすごい違和感ですね。

Comments are closed.