毎日、読書三昧。昼下がりのビーチサイドやプールサイドでの読書は至福のひと時である。
今回の宿泊先セントレジス・モーリシャス。全体的にいいホテルだが、1泊500ユーロもする料金の割高感はやはり払拭できない。客室稼動率が6~7割でも超えると、スタッフ不足が目立つ。電話してもオペレーターがなかなか出られなかったりする。
まあ、世界遺産のル・モンの麓というロケーションのプレミアムを考えると、ある意味で納得せざるを得ない。例のドレスコードの一件落着したものの、実際に夕食でレストランへ行って見ると、ジーンズや襟なしTシャツ姿の欧米人男性客は1人や2人だけではない。もともと、ドレスコードの解釈権はホテルにあるのだから、深く追及しても意味がない。
世界遺産のル・モンを背にするセントレジス
面白いことに、このホテルはゲートに門が設けられている。宿泊客以外は原則立ち入り禁止となっている。高度のプライベート空間を確約し、ハイエンド客のステータス感あるいは虚栄心をくすぐる意図が込められているといえよう。ただ実際にやってくる客はドレスコードといった可視的基準以外に、能動的な客選択はかなり難しいだろう。いや、むしろその意図もないように思われる。
さらに面白いことがある。韓国人客にも日本人客にも、ホテルスタッフが決まって中国語を使いたがる。「Are you Chinese」と話掛けられ、不快そうな顔をして「No,Korean」と答える韓国人カップルもいた。
要するに、中国人客が北東アジア系客層のマジョリティになったのである。顔だけで見分けられない現地スタッフは、語学研修で覚えたばかりの中国語を自慢したがる。その気持ちはよくわかる。
中国人客は確かに多い。声が大きいとか、マナーが悪いとか、そういうことはない。「爆」のつくような行動も見られない。ほとんど流暢な英語を喋っているし、なかにはすれ違うたびに英語で挨拶してくる人もいる。それにしても、セントレジスの中国人客マーケティングの秘訣を知りたいものだ。
ちなみに、モーリシャス空港内の標識は、英・仏・中の3ヶ国語併記になっている。