サパの旅(3)~ビクトリア・リゾートという山岳シャレー

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 10月12日(金)。ホテルの送迎車で朝7時15分、ラオカイ駅を出発。一本道の山道をただひたすら登っていき、標高1600メートルのサパを目指す。1時間のドライブで、8時15分ビクトリア・サパ・リゾートに到着。

 チェックインにはあまりにも早すぎるので、躊躇っていたところ、どうぞ部屋は準備できているので、ゆっくりお寛ぎくださいと。親切だ。とはいっても、列車もホテルも同一会社の経営なので、客に最大限の便宜を提供するのが理にかなっているのだ。

 リゾート全体はサパ湖を望む周りの自然環境と調和した伝統的な山岳シャレーで、部屋も山リゾートらしい装飾を施され質素ながらも温かみがあって居心地がよい。ベランダからは中庭が一望できるし、食後の一服には最高の環境である。

 荷物を降ろしたら、早速朝食へ行く。到着日にもかかわらず無料朝食がついているのも、夜行寝台列車ビクトリア・エクスプレス利用者だけの特典である。バリエーションが豊富なのが、ベトナム料理の魅力。ここは山岳風というべきか、ローカル色濃厚な品々が揃っている。嬉しい限りだ。

 気がついたら、レストランやロビーには薪暖炉が何か所もついている。ベトナムよりもアルプスの山岳リゾートを思わせるような風景である。いくらベトナムといっても、北部で標高1600メートルともなれば、冬はさすがに寒いだろう。

 本日は外出観光の予定がなく、部屋で休養し、たまった業務を片付ける。

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