トランプはどういう人か?

 トランプは資産家。とはいえ、その純資産は、大統領就任前の37億ドルから現在の25億ドルにまで4年で12億ドル、つまり3分の1も減らしたのだ。

 そんな資産家なら、もうお金がどうでもいいというが、果たしてそうなのか。彼より数十倍もの資産を持つスーパー富豪たちは、これでもかというほど、トランプが反対してきたグローバル化に便乗し、さらなる資産増やしに精を出している。しかも、邪魔になったトランプを叩き、引きずりおろそうと、あらゆる資源を総動員した。

 トランプの4年間の給料は、4ドル(参照:『1ドルで働く大統領の欲求とは』)。大統領をやるために、自身だけでなく家族もビジネスを止めなければならなかった。4年間の一族の収入損失はどのくらいか?

 経営者としても、経済人としても、トランプは失格だ。社会面において、4年間、彼は国内だけでなく、世界で天文学的人数の敵を作った。彼がたとえ財界に復帰しようとも、村八分状態だろう。さらに彼はグローバルという名のつくビジネスには、もうつけなくなっている。彼自身のトランピズムに反するからだ。

 身の危険すらある。トランプやその一派の再起を危惧して彼を抹殺すべく、あらゆる手段を動員しようとする連中は1人や2人だけではないはずだ。

 そうした意味で、トランプはどういう人かというと、2つの可能性がある。1つは単なる馬鹿狂人。もう1つは神、選ばれし者。答えはこれから数年以内に見えてくるだろう。

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