ロッテリアのヤンゴン1号店、携帯電話の普及と言論の自由

 ロッテリアがミャンマー進出、ヤンゴンに1号店出店。ヤンゴン出張中に、新聞広告を見つけた。

96748_2ミャンマー地元紙に掲載されるロッテリアの出店広告(4月6日)

 この国の変化のスピードは驚異的だ。たとえば、携帯電話のSIMカードはいままで25万チャット(2万5000円)もかかる高嶺の花だったが、今月24日から数千チャット(数百円)に値下げると発表された。わずか8%~9%の携帯電話普及率が一気に拡大するだろう。アジア地域のGSMシステムへの統合、ローミングサービスの実現も時間の問題だろう。

 アジア最後2番目のフロンティアは確実に門戸を開こうとしている。テインセイン大統領は間違いなくミャンマーのゴルバチョフであって、ある意味で、私は彼がアウンサンスーチー氏よりもノーベル平和賞を受賞すべきだと思う。軍事独裁政権と対抗して民主主義を訴えることよりも、独裁政権に身を置きながら民主主義へ舵を切ることははるかに困難であろう。

96748_3サクラタワーから望むヤンゴン市内

 このようなミャンマーに比べると、今の中国はどうだろうか。このエクスプロア・ブログの投稿欄をみると、投稿禁止事項の筆頭に、「法律違反」ではなく、なんと、「中国政府や政策、中国要人等の批判」禁止となっている。エクスプロアさんの自主規制かどうか分からないが、それを見るたびに嫌な気持ちになる。人に悪口くらい言われても平然とする大国の度量は、中国には持っていないのだろうか。

 新華網によると、習近平総書記が2月6日に行われた新春座談会で、「中国共産党は、『鋭い批判』や『耳の痛い言論』を受け入れなければならない」と発言した。拍手を送りたい。批判を受け入れられることは、器の大きさであって真の大国の台頭になる。ミャンマーに負けずに、中国でも言論自由の普及を期待している。もちろん、エクスプロアさんにも、封殺を恐れずにブログの政府批判投稿禁止規制の早期撤廃を期待している。