産直をめぐる攻防戦、ニューノーマルで変貌する業界

<前回>

 7月3日(金)、2泊3日のUKファーム滞在を終える。農場から購入した野菜や肉、山羊のミルクからシャンプー、ソープまで車のトランクルーム一杯詰めて、3時間半のドライブで午後自宅に帰着。

 今回は2泊3日。宿泊、全食事と追加料理、ドリンクを入れて2人分で合計400リンギット(約1万円)。食材等の大量調達は1000リンギット(約2万5000円)。マレーシアはやはり安い。さらに大量購入もあって、酒の持ち込み料は免除してくれた。

 以前はそれほど自覚もなかったが、今回のコロナでマレーシアがロックダウンになってから、食材の産直を含めて通販が大ブームになり、UKファームも産直販売で知った。

 UKファームを例にすると、実は現在直販を一時中止している。問題は物流コストがかかり過ぎることだ。個別の受注はオンラインで都合がいいが、ただ個別の配送となると、数百キロも離れれば、コストが馬鹿にならない。

 偶然、私が食事を取っている間に、隣のテーブルではビジネスの打ち合わせが始まった。どうやらマーケティング業者と農場の社長のようだった。業者は熱心に社長に伝統的販売モデルに戻るよう薦めていた。

 生産者と顧客の直結がニューノーマル(新常態)になれば、数多くの中間業者は糧を失う。彼たちは旧モデルの維持に躍起し、必死だ。その攻防戦はすでに熾烈なものになっている。この辺の話は、【立花経営塾】(第004回の予定)で詳述する。

<終わり>

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