会社にも「成田離婚」、ミスマッチと早期決断

 7月に当社に入社した日本人スタッフは、わずか2ヶ月未満、先月8月の下旬に試用期間中に辞めてもらった。苦労して申請した労働ビザが降りた矢先の出来事。

 周りからは、残念だねと言われるが、私は密かに「良かった」と思っている。会社も従業員も、採用や入社、研修に当たって多くのコストを投入している。しかし、それが長引けば長引くほど、コスト投入が増え、傷口が広がる一方だ。だから、そう判断したとき、もうちょっと様子でも見ようかななんて思わずに、きっぱりと決断する。

 「成田離婚」という言葉は、もう死語になったが、それがとっても良い事だと私は思っている。旅というのは、結構人間の本性が出るものだ。新婚旅行は、二人の人生の旅の序章に過ぎない。そこで問題が見つかれば、早期決断をした方が良い。

 会社と従業員の関係からいうと、試用期間は新婚旅行によく似ている。そこで、合わないと分かったら、早期決断すべきだろう。何も会社一方的な正義ではない。この従業員のここが悪いとかよりも、それはその従業員自身の勤労観や人生観、価値観であり、会社が期待していたものと違うだけの話である。どっちが正しい、どっちが正しくないという次元の話ではない。

 会社から見て、従業員の努力が足りないといっても、その従業員からしてみれば、もっと楽に仕事ができる会社が良かったと思っているのかもしれない。相対的で、ミスマッチの話である。

 ミスマッチが分かると、果断な早期決断は双方のためだと思う。当社は最近入社3ヶ月という水際早期判断の関門を設けている。