日中戦争に備えて・・・

 ここのところの香港紙には、「日中戦争・・・」の文字が目立つ。

 ないだろうとは思うが、もしもの時のための準備はできているのか。日中戦争、全面戦争にならなくても一局部でも、過去イギリスとアルゼンチンの間であったフォークランド紛争のように、一部武力衝突に発展すれば、小さな戦争になるだろう。

 中国ビジネスにかかわる日本人や日本企業の多くは、その辺の話をタブー視して避けているようだが、企業としてきちんとしたリスクマネジメントを行わなければならないので、正視すべきだ。

 いま私が手掛けている某大手日系企業K社の「中国における反日リスク管理マニュアル」にも、中国国内の反日騒動、ストライキ、内乱ないし2国間の武力衝突、戦争を視野に入れてリスク管理策を盛り込んでいる。有事に備えての対策だ。

 そして、ビジネスマンとしては日中友好を掲げても、結果的に日中が喧嘩になった場合、どちらかの味方になることは避けられないだろう。日中友好で誤魔化すことができなくなる。

 私は一ビジネスマンとして、一経営者として日中友好を願ってやまない。ただ、有事になった場合、日本人として日本企業や国家利益を最優先に考え、この原理原則を対顧客のプロフェッショナルサービスにも十分に反映していくつもりだ。

 友好関係を願うのは万人、戦争の有無を占うのは占い師。そして、戦争があっても企業がやっていけるようにするのは、私の仕事だ。