フライトキャンセルの処理、マレーシア航空でKLへ帰還

 11月15日土曜日、余裕をもってクアラルンプールに戻りたいので、いつもの早朝上海発便をやめて夕方便にした。

000浦東空港に飛来するマレーシア航空機

 ホテルでランチを取って、13時過ぎにこれも3時間前という余裕をもって浦東空港に到着。にもかかわらず、何と既にマレーシア航空のチェックインカウンターの前に人だかり。

 話を聞くと、早朝便がキャンセルされ、乗客全員がこの夕方便とそれ以降の便に振り替えることになったそうだ。もちろん、夕方便に予約をもつ乗客の搭乗優先権が確保されたうえで、キャンセル便の乗客が順次後続便に振り替え、残席・キャンセル待ちの形になっている。早朝からホテル待機で疲れ切ったのだろうか、顔を赤くして権利主張する乗客も何人かいた。

 観察していると、どうやら以下の優先順位になっているようだ――。まずは夕方便のビジネスクラス空席を、早朝便のビジネスクラス客に優先に振り、乗り切れない客にはダウングレードしてエコノミー残席の優先権を与える(運賃差額分返金プラス補償)。そこでどうしてもエコノミーに乗りたくない乗客には1泊のホテルと翌日早朝便のビジネスクラス席を提供する。ビジネスクラスが片付いたところで、エコノミーの残席処理が始まる。これは早もの勝ち、並んだ順がすべて・・・。フライトキャンセル時の航空会社の対処も一種のリスク処理であり、仕事柄大変興味を持って観察させてもらった。といっても、自分はたまたま夕方便にして本当にラッキーだった。

 ちなみに、早朝便がキャンセルされた理由は、ごく軽微な機体整備問題だったという。「万全を期してもなお万全を期す」というマレーシア航空の姿勢、連続事故直後の対応であるだけに、異議を唱える乗客はいないようだ。

 16時20分、予定時刻より15分遅れてプッシュバック。ビジネスもエコノミーも全席満席のフライト。