ベトナムも人件費高騰へ、勝敗の分かれ目は?

 2月14日付ジェトロが発表した「2016年度アジア・オセアニア進出日系企業実態調査」によると、事業拡大の方針を示すベトナム進出日系企業は6割超に上り、他国を上回った一方で、投資リスクとして「人件費の高騰」を危惧する企業も約6割に上っている。(NNA報道)

 事業は拡大したいが、人件費高騰が怖い。一見して矛盾であるかのように見えても、必ずしも矛盾とは限らない。人件費の高騰を上回る生産性や収益性を上げれば良い。それだけの話だ。ただ、それは全員できる話ではない。そこで「勝ち組」と「負け組」が分かれるのだ。

 勝ち組は2タイプある――。1つは「勝ち逃げ」。十分に利益も稼ぎ出したが、これ以上残っているとコスト上昇にやられるので、稼ぎ逃げするグループ。もう1つは「勝ち残り」。ベトナム市場に食い込んでなお将来も利益が出続けそうで現地に残るグループ。

 負け組とはやはり、進出して長きに渡って十分に利益を稼ぎ出せず、あるいは利益が出る前にコストにやられてしまったグループだ。

 さあ、勝負のゲームはもう始まっている!

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