マレーシアの観光プロモーションで見る半島東西の格差

 品川駅前に、マレーシアの観光プロモーションの大型広告がある。それ自体はいいが、その文言「ランカウイで異文化に感動する」に違和感を抱かずにいられなかった。

 正直、異文化の濃さも海の綺麗さも、マレー半島の東海岸がはるかにランカウイを凌駕している。レダン島やペルヘンティアン島、ティオマン島といった離島だけでなく、東沿岸部も素晴らしい。海の綺麗さは西海岸がその足元にも及ばない。さらにマレー文化の香りに関しても東海岸のほうが断然濃厚である。

 だが、宣伝広告となれば、やはり一般人が行きやすいランカウイにフォーカスするのが正解である。東海岸の場合、モンスーン季節が長くリゾート施設が一時閉鎖に追い込まれるケースもある。その辺では西海岸のほうが気候が安定しているし、通年集客に向いている。

 交通の便も格差が大きい。ランカウイには国際線も乗り込んでいるほど、島がインタナショナルな観光地になっているが、東海岸は断然不便だ。以前ティオマン島やレダン島にはベルジャヤ航空がプロペラ機の定期便を飛ばしていたが、それも採算性の問題で運休に追い込まれた。

 観光業は基本的に集客性の高い場所に資源を集中投入するわけだ。そういう意味で、ランカウイの宣伝マーケティングは正しい。その一方いつまでも開発されないマレー半島の東海岸がその美しさを保ってくれることに、マレーシア在住者としては感謝の限りだ。

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