<JB>一見さんお断りの料亭サロン「吉祥」、最上級との出会い

 12月16日(月)、昼間は企業訪問。夜は、オーナー友人の招待で、ジョホールバル市内の料亭「吉祥」で食事。

 この店に来たのは、昨年6月に続いて2度目(前回の記事『経営者サロン、最上級食材と美酒の日本料理店』)。まずお店は内装改修工事で一新したことに驚く。店名も「月」から「吉祥」に変わった。

 料理も器も前回よりグレードアップした。「料亭」という名のつく日本料理店はここ、マレーシアにあまりない。「吉祥」はある意味で日本国内同様、あるいは場合によってそれ以上のレベルに達していると言ってよかろう。素材はほとんど日本国内から空輸している。私の勝手なお願いがあるとすれば、もう少しマレーシア現地産の素材も生かしてほしいくらいだ。

 コストを度外視しているオーナーは飲食店で利益を上げるよりも、ハイレベルなお客が喜んで使えるサロン、社交の場にしたいというところに、価値を置いてあるから、とにかく品質の一点を追いかける。ある意味で、「いびつなスタイル」ともいえよう。もちろん、美食党が大喜びする1店だ。

 一見さんお断りというオーナーのスタンスがあって、合わないと思われる客であれば、予約が入っていても、電話して断る。いささか非常識とも思われがちだが、それこそが経営方針だから、客が店を選ぶと同じように、店も客を選ぶ、そういうことがあっていいと思う。因みにこの記事を見て予約を入れようという方がおられたら、「立花の友人」「立花の記事を見て」という一言を添えれば、たぶん受け付けてくれるだろう。

 メニューに少し触れておこう。ある程度の希望を聞いてくれるかもしれないが、メニューは基本的にお任せ。値段も記載されていないので、予算があれば、事前に相談したほうがいい。良いものを食すには、それなりの予算を組むのも当然のことだ。

 酒も然り。海外どころか日本国内でも滅多に目にしない銘柄の日本酒や焼酎、ワインがオーナーの嗜好や吟味でセレクトされている。当日は最高級で幻の日本酒「十四代」を、実は初めてだが、いただいた。辛口ではないが、上品で穏やかな吟醸香と全く癖のないまろやかな甘み。ついついて次から次へとお代わりしてしまった……。

 最上級をいただきながら、オーナーとの会話を楽しめるのも、「吉祥」の醍醐味。会話の内容?それは秘密。言えない。

 ご馳走様でした。

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