日本企業の海外事業といえば、これまで、日本人トップや管理職だけで取り仕切ってきた企業が大多数ではないでしょうか。現地拠点のトップ責任者、人事・総務部長、財務部長、営業部長など経営の要となるポストは歴代、本社派遣の日本人駐在員が占めてきました。そして、枢要なポストへの現地人中堅従業員の登用とそれに備えたマネージャー幹部候補の育成は、必ずしも完全機能しているとは限りません。
日本本社の経営方針を徹底するには、日本人駐在員への権限集中が欠かせず、効率が良い一方、経営補佐職に就く現地人マネージャーや中堅従業員のほとんどが、指示待ち型になってしまっています。こうなると、いざ権限を委譲しようとしても、リーダーシップを発揮できる人材がいません。また、日本人駐在員管理職自身も、いつまでも、業務の重圧から解放されません。
経営の現地化は避けて通れない時代になりました。経営トップの国籍や人種がどうであれ、いずれ現地人マネージャーや中堅従業員の存在は欠かせません。経営参加や権限委譲、キャリアパスの設計、パフォーマンスの考課評価ないし福利待遇の見直しなど外在的制度面のインフラ整備と同時に、教育や研修といった内面的なインフラ整備も、当座の急務となっています。
このような現状に対応すべく、エリス・コンサルティングは、独自の「現地人経営幹部・マネージャー研修プログラム」を開発しました。是非、導入のご検討をいただきますようお願い申し上げます。
海外(中国・台湾・ベトナム)現地人マネージャー研修
<シリーズ版事例>
<第1回>モチベーション形成 (「心」のインフラを整える)
• ビジネスパーソンの基本、マネージャーの思考回路
• ローカル文化および儒教の基本、価値観とビジネスの関係
• 「権利と義務、金銭と幸福」の関係
• 日本の企業文化と日本企業で働く現地人マネージャーの期待される役割
• 自分のための無形資産の形成
<第2回>ロジカル・シンキング
• 原因究明のアプローチ
• 経営者目線の「問題解決」と最適解決策の決定
• リスク分析、情況分析と課題形成
• ビジネス現場におけるロジカル・シンキングの活用
• ビジネス文書のロジカル・ライティング (構成力、表現力)
<第3回>経営・法務
• 会社経営の仕組み~コスト削減と利益捻出
• コンプライアンスの基礎、コーポレート・ガバナンスと内部統制
• 現地のビジネス法律 (会社法、契約法、知財法等)
• 法律と道徳、「法・理・情」の使い分け
• 現地における経営上のリスク管理
<第4回>人事労務
• 現地の労働環境と労働市場の趨勢
• 現地労働法の基礎と企業の労務管理
• 人事労務制度の基礎
• 人事管理とキャリア管理
• リスク対策と労働紛争・トラブルの解決
<第5回>財務・会計・税務
• BS・PLの基礎知識
• 経営の全体像と利益を上げる仕組み
• 管理会計の基礎知識
• コスト意識と経営者目線の財務力・数値力
• 経営実務における固定費と変動費
<第6回>マーケティング
• 顧客志向
• ポジショニング
• マーケティング・ミックス
• マーケティングと企業活動
• 現地市場の特性
<第7回>営業・対人スキル・ビジネス交渉
• 顧客視点・顧客本位の基本理念
• ソーシャルスタイル理論 (自己主張度・感情表現度)
• 対応性向上スキル (自分を知る、自分をコントロールする、相手を知る、質問力、相手に働きかける)
• 信頼関係構築スキル (情報提供力、共感スキル、動機付けスキル、ラポールスキル)
• 提案型・課題解決型の営業力
<第8回>リーダーシップ
• 利害関係の構図、部分最適と全体最適
• 周囲への働きかけ
• 期待される役割と行動
• コーチの力と部下育成スキル
• 自己開発と相互啓発
<第9回>中堅・マネージャー実戦シミュレーション
• ワーキング・アイデンティティと役割(貢献分野)の設定・確認 (主体性・自律性の確立)
• 主体性のある役割に基づく業務設計
• 自己発見(コンピテンシチェック(自分の強み・弱み)、自分の志向、将来の姿、周囲の合意)
• 職場で抱える課題の洗い出し、ケースシミュレーション
• ワーキングシナリオ作成 (環境・情況分析、ディスカッション、シナリオ作成)
<第10回>マネージャーの基本
• 管理の基礎、仕事の管理 (戦略の立案と実施、制度づくり、業績達成、問題の先行予防)
• 部下の管理 (目標管理、モチベーション管理、メンタルケア)
• 洞察力、意思決定
• 変革力 (情報分析、伝達、協力調整、障壁排除、目標達成、主体性向上)
• 異文化共存の環境づくり
海外(中国・台湾・ベトナム)現地人マネージャー研修
<コンパクト版事例>
<第1回>全般的インフラ構築・問題解決の基礎力研修 (1日)
現地人マネージャーに欠落しがちの経営者的な思考回路基盤、ロジカル・シンキング、問題・課題の特定スキル、解決方法の提案力の養成。総括レポートと次回課題・プレゼンの設定。
<第2回>マネージャーのための財務・コスト管理研修 (2日)
財務会計の一般知識の習得、経営全体像・利益を上げる仕組みへの理解力、経営者視点からのコスト意識、固定費と変動費の関係など管理会計スキルの養成。総括レポートと次回課題・プレゼンの設定。
中間まとめ、課題抽出
講師が受講生の日本人上司に中間まとめをフィードバック、現段階に確認された課題を抽出。
<第3回>人事労務・リーダーシップ・部下育成研修 (2日)
リーダーシップの形成、中間管理職としての上司・部下の間における立ち位置と役割、労務管理の基本、顧客目線の形成、売る仕組みとマーケティング力など対人関係(内外)スキルの養成。総括レポートと次回課題・プレゼンの設定。
<第4回>総合演習・社内実務経営課題の取り組み (1日)
会社のリアルな経営課題を1~2つを取り上げ、前3回の研修で得た知識を生かし、実践的総力戦に取り組む。日本人経営者・管理職の前で総合プレゼン。
総括まとめ、課題と提案
講師が受講生の日本人上司に総括まとめをフィードバック。課題の特定、今後のフォロー体制の提案。
海外(中国・台湾・ベトナム)現地人マネージャー研修
<テーマ版事例・営業研修クラス>
<第1回>「顧客・上司・相手期待以上」を目指した「働き方」の基礎スキル
• 社外の「失注」と社内の「失望」、ダブル問題の要因とは?
• 「思考の技術」と「行動の技術」という2大ツール
• 「顧客期待以上」とは、顧客の知識との差別化である
• 知識の「広さ」「深さ」と「新しさ」
• 顧客の明確化、顧客の期待値のコントロール
• 「説得力」と「納得させる力」のメカニズム・特訓
<第2回>「売れる営業」の基本
• なぜ売れないのか?
• 「営業」とは何か?「売れる営業」とは何か?
• 世間一般の営業との差別化~How to make a difference?
• 顧客は何を考えているのか?顧客を知る
• 「買ってください」から「売ってください」へのプロセス
• 「商品・サービス」と「営業」の関係
• 現地市場で売れるために
• Case Study
<第3回>「入り口を通過する」ための営業
• 顧客情報をどう収集するか、どう調理するか?
• アポの取り方、電話の掛け方とメールの書き方
• 人は何を基準にコミュニケーションの是非を決めるのか?
• 初対面で「話をしたくない」人にならないために
• 顧客の聞きたいことと聞きたくないこと
• Next Stepへの繋げ方
• Case Study
<第4回>「信頼を勝ち取る」ための営業
• 信頼できる人と信頼できない人の違い
• 顧客の「痛いところ」と「かゆいところ」
• 顧客自身でも知らない「痛いところ」と「かゆいところ」
• 「商品」を売るのではなく、「問題解決」を売る
• 「買ってください」と言わずに、「売ってください」を言わせる
• 商売をクロージングする(成約)ためのコツ
• Case Study
<第5回>「反復購買を獲得する」ための営業
• 「価値」と「価格」の関係
• 値引しない、安売りしない営業
• 営業は情報戦①~顧客情報の継続的収集と活用
• 営業は情報戦②~顧客への継続的情報提供
• 顧客の「浮気」をいかに防止するか?
• 顧客に営業をやらせる方法(顧客による顧客の紹介)
• Case Study
<第6回>総合営業実戦演習
• 前5クラス習得スキルの総括まとめ&実戦演習
顧客企業様のニーズに応じて、研修内容やクラスを柔軟に調整し、カスタマイズさせていただきます。
詳細のお問い合わせ・ご相談・ご依頼は、エリス・コンサルティング事務局までお願い致します。