本日、タイ政府が外国人定住10年ビザ政策を発表した。その内容とタイミングから、マレーシアMM2Hの厳格化とあわせて、現状を以下のように分析する――。
1.マレーシアのMM2H条件緩和は、もう、ありえない。せいぜい既存保有者の個別事案酌量まで(人道的立場)。
2.マレーシアもタイも足並みを揃えて、資産5000万円~1億円の富裕層定住者にターゲットを絞り、戦略的転換を行った。つまり、欧米豪NZ以下、フィリピンやベトナム以上という中間層移住先としての位置付けを明確化する。いってみれば、ファーストクラス以下、エコノミークラス以上のビジネスクラスだ。
3.マレーシアとタイは今後富裕層獲得で競争する。競争分野は、資産収入条件の緩和でなく、ビザメリットの特典部分(最終的に永住権)である。
4.マーケティング戦略として確定した以上、両国の政策は、不可逆であろう。