散る桜、残る桜も散る桜

 久しぶりの休み。

 午後は、愛犬を連れて、家の近くの公園で桜の花見をしながら散歩。4月中旬の日本出張で、運がよければ桜を見られるかなと期待していたが、今年、日本は早く桜が咲いたようで、4月中旬ではもう散ってしまっているだろうね。

35143_2桜と愛犬 (2010年3月28日)

 上海でも、最近、いろいろなところに桜が咲いているので、とりあえず見ることができる。日本人は、桜に特別な感情をもっているが、中国人はどうだろうか。

 桜といえば、やはり、散るときの美しさはこの世に類比するものはない。

 「散る桜 残る桜も散る桜 所詮 短い命じゃないか 散ってしまえば みなおなじ 風の来ぬ間に 咲けよ咲け。 散る桜 残る桜も散る桜 泣くも笑うも はかない命 一期一会の夢おえば せめて別れの 花と咲け」(鶴田浩二)

 一期一会の美学、そして、引き際の美学。

 千代の富士の引退会見――。「月並みの引退ですが・・・体力の限界!気力も無くなり、引退することになりました」、声を詰まらせながら、飾り気のない一言、精魂燃え尽き、桜のように散っていく男の美しさに魅了されない人はいるだろうか。

 「散る桜、残る桜も散る桜」、散る桜を描きつつ、一生懸命に咲こう、こんな桜になりたい。