北欧休日(4)~初体験!豪華絢爛のクルーズで金持ち気分に

<前回>

 「世界でもっとも美しい航路」

42285_1今回乗船する「ミッドナッソル(Midnatsol)」という客船

 私が乗り込む船は、ノルウェー沿岸クルーズ船のフッティルーテン(Hurtigruten)である。ベルゲン港発のクルーズは、ノルウェー沿岸を北極圏に向けて北へ進み、フィヨルドやオーロラ(冬)が次々と姿を見せる夢の航路であり、「世界で最も美しい航路」とも称されている。船は途中33か所の寄港地に立ち寄り、7日間かけて2500キロの航程を進むが、私はたった1泊のショートステイーを楽しむだけである。

42285b_1「ミッドナッソル(Midnatsol)」船内

 船の出港は、8月8日夜8時(中国式縁起?)だが、午後16時からは乗船開始になるため、早々と搭乗手続きを取る。なぜなら、せっかくの豪華客船で、なるべく滞在時間いっぱい楽しみたいからだ。

42285_2私が使うアウトサイド船室

 今回の運航船は、「ミッドナッソル(Midnatsol)」という豪華客船である。私が取った部屋は、一番下のデッキにあるアウトサイド(海の見える)ルームだが、それでも十分広々として快適だ。もちろんバス・トイレはちゃんと付いている。

42285b_2船内はパソコンコーナーまで完備

 乗船手続きをすると、荷物は航空機搭乗チェックインと同じように、預かられるのである。「あのう、乗船中の着替えが入っているので、預けなくても大丈夫ですか」と聞くと、出航時間までに部屋へ届けてくれるのだと教えてくれた。なるほど、豪華客船のクルーズで、重たいスーツケースを引きずって乗るわけには行かないのである。

42285_3名前入りのクルーズカード

 乗船手続時に発行してくれた名前入りのクルーズカードは、船室のルームキーになるほか、決済機能も有している。乗船して船上のフロントでクレジットカードと一緒に登録すると、クルーズカードを提示すれば、船上での食事、ドリンク、買い物、寄港地の上陸ツアーなどはすべてサイン一つだけで、後日クレジットカードで決済される。非常に便利なシステムである。

42285b_3豪華なブッフェ夕食を食べる

 18時、夕食が始まる。北欧らしくブッフェ式で、すべての乗客に無料開放している。とても豪華な食事だが、私たちアジア人の味覚にマッチするものではない。オードブル系の料理がほとんどで、温かい品やスープ類は見当たらない。私はブッフェが好きではない。いつも食べ過ぎるからだ。今日も気がついたら、胃の中で食べ物がすべて冷たく固まり、気分が悪くなってしまったのだった。

42285_4豪華な夕食なのに・・・
42285b_4船室に戻ってのカップ麺タイム

 早速、部屋へ戻ると、あるものを取り出す。上海で買って持参したカップ麺である。北欧の食事を懸念して、出発前夜上海のカルフールでカップ麺を7個も買ったのだった。船上レストランでもらったお湯を注ぐと、なんともいえない香りがキャビン内に充満し、食欲をそそる。あれだけ気持ち悪くなるくらいにいっぱい食べたのに、まるで別腹のように、するするっとラーメンとスープが胃袋の中に流れ込んでいく。

 22時、ノルウェー海に美しい夕焼けが浮かび、北極圏に向けて船が静かに進む・・・

<次回>