8月10日(火)。ストリーン(Stryn)という小さな街を目指して南下する。午前11時、ガイランゲルの船着場から、船がヘレシルト(Hellesylt)に向けて出港する。もう一度ガイランゲル・フィヨルドを通って昨日のルートを逆行していく。今日は、昨日と違って若干雲がかかっている。それはまた神秘感溢れるフィヨルドとなり、異なる姿を拝むことができた。
12時5分、ヘレシルトに到着。ここからストリーン行きのバスは午後13時50分発。1時間以上もあるので、ランチを取ることにした。バス停留所前にフィヨルドを一望する緑地があり、近くのガソリンスタンドのコンビニで買い込んだカップ麺とビールで、ピクニックを始めた。
太陽、フィヨルド、芝生・・・ここでいただくカップ麺は無上の美食となる。
山の民宿Stryn Vandrerhjem Og Motell
午後14時45分、ストリーンのバスターミナルに到着。ストリーンは、ノール・フィヨルド観光の拠点で、シーズン中には多くの観光客でにぎわう。オーレスンとベルゲンを結ぶバスが停車する交通の要衝で、ブリクスダール氷河へ行くバスもストリーンが始点。私はブリクスダール氷河に行く予定がなく、ノール・フィヨルドを眺めながら、ストリーンに1泊するだけである。
今日泊まる場所は、「Stryn Vandrerhjem Og Motell」という民宿である。バスターミナルから坂道登って40分、汗だくでようやく到着。
可愛らしい芝生があって、そこでまたオープンエアの食事ができる。ところが、レストランがなく、代わりにゲストキッチンを使って自炊して食べるのだ。まことに面白い体験だ。
夕焼けを浴びて食べるディナーは、いたって質素。けれど、今かつて経験したことのない美味とそして幸福感に陶酔する。
サラダ、スープ、パスタ料理、そして中間にシガータイムをはさんで、最後に上海から持参したカップ麺をいただいて、今日もご馳走様。