北欧休日(9)~ノルウェーのサーモン

<前回>

 夕食は、ヴォスのホテルのレストラン「Elysee」。

42410_2レストラン「Elysee」

 ノルウェーといえば、サーモン。ノルウェーに行くというと、美味しいサーモンがたくさん食べられるねと周りから言われる。しかし、いざノルウェーに来てみると、なかなかサーモンを見る機会が少ない。レストランに行っても、ごくごく普通の料理が用意されているだけで、サーモンの専門店などまったくない。サーモンは主に輸出に回されているのだろうか。ノルウェー国内消費分が薄いように思える。

42410b_2繊細なサーモン料理

 ここ、「Elysee」では、ようやく繊細なサーモン料理に出会えた。フレンチ風の料理店で、特に豊富なワインのストックで一応ノルウェーの名店らしい。

 メインは、鹿肉の赤ワインソースのブラックペッパー風味。ワイルドなフレーバーがたっぷりで、さほど肉の臭みも気にならない。

42410_3鹿肉料理
42410b_3シャブリ白

 そして、ワインは、中国で比較的高価であまり飲む機会の少ない白のシャブリ(Chablis)。ドメーヌ・デリーズ(Domaine D’Elise)の2002年もの。シャブリというのは、AOCで、葡萄品種はお馴染みのシャルドネである。濃厚で深みのある黄金色で、 土壌特有のミネラル質の風味と果実の酸味がうまく溶け合い、 とろみと余韻のある味である。フルーティーさとまろやかさのハーモニーが素晴らしい。なかなかオーソドックスな一品である。

 料理よりも、ワインの方に目が行ってしまう。

42410_4本日の1本と・・・
42410b_4本日の1杯、いつの間にかカップ麺がシガーとセットになった

 美味しいといいながらも、フィンランドやノルウェーに来て洋食を食べ続けて5日目、いよいよ胃袋の限界。やはりアジア人は、米と醤油から離れることはできない。DNAだろうね。部屋に戻り、洋食とワインの余韻に乗じて、バルコニーでシガー1本を楽しんだあと、上海から持参したカップ麺を取り出した。胃袋が癒される。

<次回>