毒舌コンサルの2011年

 年明けてからは、昨年末まで中止していた大型案件受注を再開したところ、契約や契約問い合わせが再び殺到した。

 案件受注のほか、年間顧問契約も今日一日三件契約という状況。最近、顧客からの紹介で来られる企業が多いのが特徴だ。

 昨年の当社の財務表を見ると、広告費がなんと「ゼロ」になっていた。マーケティング学でいう「口コミが最大かつ最強な広告だ」ということが実証された。2年前から、思い切ってすべてのメディアでの広告を中止した。広告を打たなくても、コツコツとやっていれば必ず報われると。

 また、業界常識となっている無料セミナーも完全中止したまま、(有料)セミナー参加者は増加の一途だ。セミナー告知まで最近、コストのかかるDM送付を完全に中止した。メールの一斉配信告知で、しかも直近のセミナーは一度だけの配信で、40~50名の会場が1日か2日で埋まってしまう。追加開催を重ねざるを得ない状況だ。

 まさに好循環に入った。昨年決算は連続3期の増収増益。独立した当時、「中国の場合、コンサル一本では食べていけない」と言われてきたが、定説を覆した。

 お客様にただただ感謝の一言だ。私が毒舌で有名で、セミナーでたびたび日系企業の実名を挙げて(もちろんメディア公開情報に限って)、その失敗ケースを語り、分析することが多い。先日、いつも実名を挙げて失敗事例に引っ張り出す、日本を代表するくらいの大手企業A社がなんと、さらにその取引先の大手B社を紹介してくれた。1回会っただけで、B社から顧問契約を即にいただいた。A社にはとても感謝しているが、それでも今後「毒舌」のスタンスを変えるつもりはない。メディア勤務時代からの癖を改めるつもりはない。それよりも、A社が何回も何回もセミナーに出てくれて、また状況の改善が見られれば、嬉しい限りだ。

 このように、2011年はとても良い滑り出しだが、反省する姿勢を忘れることなく、がんばっていきたいと思う。