硬いベッドが良い?ウェスティンの「ヘブンリーベッド」購入記

 「硬いベッドが身体に良い」。――常識になっているいま、私は決して硬くない、いや、どちらかというと、柔らかいベッドを買った。昨日、1か月前に注文していたベッドが届いた。ウェスティンホテル標準規格の「ヘブンリーベッド」。

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 今住んでいる家具付のマンションが用意してくれたベッドは超硬い。腰が浮いているだけに、熟睡できずに頻繁に寝返りを打っていると、睡眠品質が低下し、朝目覚めても腰や肩などが重く疲労感が取れていなかったりする。

 たとえ、硬いベッドが確実に身体によいという仮説が成立するとしても、睡眠品質は長期にわたって良い状態が保たれていなければ、総合的に決して良い結果になるとは思えない。

 そこで、「硬いベッドが身体に良い」という「常識」の根拠を探してみると、明快な科学的論拠が見つかっていない。睡眠の学問を調べると、睡眠時の「体圧分散機能」が重要ということが分かった。背筋を伸ばして立った状態、すなわち体を横から見て背骨が理想的なS字カーブを描いている状態のまま、横になった姿勢をキープすることを指しているという。硬いベッドが、Sカーブをキープできるかというと、必ずしもそうではない。逆に硬いベッドで腰や背中が痛くなって寝返りを打って不自然なCカーブになったりする。

 そもそも、ベッドは「硬い」とか「柔らかい」とかではなく、「体圧分散機能」で判断すべきだろうと考えた。さらに、ベッドは、人生の三の一の時間を過ごす場所として、「総合睡眠品質」を語らずに、ただ「硬さ」だけで論じるのもおかしくないだろうか。

 私の場合、いつも、ウェスティンホテルに泊まる一番の楽しみは、ベッド。「雲の上の寝心地」で知られるウェスティンオリジナルの「ヘブンリーベッド(Heavenly Bed®)」は、何と言ってもほどよい柔らかさで体のフィット感は抜群。寝姿勢の凹凸をうまく支えられている感じがする。すると、寝返りが少なく、寝起きがいつも爽やかで気分がすっきりする。

 家でも、このベッドを使いたいと、上海ウェスティンに問い合わせると、販売もしていることを知った。製造元は、米国キングコーイル社(KingKoil)の中国現地工場。注文して1か月経って、「ヘブンリーベッド」が我が家に搬入された。