● 「なぜ」を問う
哲学における「なぜ」を問う姿勢と、トヨタの「なぜなぜ5回」における問題解決手法は、その目的とアプローチにおいて本質的に異なるものである。哲学では、問いそのものが能動的であり、問題が明確に存在しなくても、疑問や概念の探求を続ける。その問いかけは、普遍的な真理や存在の意味、価値を追求する姿勢を反映しており、答えに至る過程そのものが重要視される。
一方、トヨタの「なぜなぜ5回」は、特定の問題が発生した際に、その根本原因を明らかにし、再発を防ぐための手法である。問題がなければ、この手法は適用されず、問題が起きたときに初めて機能する。したがって、この手法は受動的であり、既存の状況に対する修正や改善が目的となる。哲学的な「なぜ」は前提にとらわれず、新たな視点や問題を自ら見つけ出すものであり、次元が異なるといえる。

● 三角四者関係
この「三角四者関係」がわかったら、われわれの住む世界の全てがわかる――。
民主主義制度の要は、政治家とメディア。資本主義制度の要は言うまでもなく、企業(資本)。大企業は政治家に献金して自社自身に有利な制度を作ってもらう。これらの政治家を当選させ、彼らに支配し続けてもらうために、メディアが必要だ。大企業は潤沢な広報予算を持っている。メディアは大企業にスポンサーになってもらうために、大企業の意思に従って報道する。
このように、民主主義の政治制度、と、資本主義の経済制度が一緒になったとき、後者が前者を支配する構造が定着する。つまり、資本制御による形上の民主主義である。さらに言うと、1票で政治を変えることはまずあり得ない。政治を変えられるのは、札束だけ。三角、そして大衆を含めて四者の関係は以下の通りだ。
資本が政治を制御する。
政治が大衆を制御する。
資本がメディアを制御する。
メディアも大衆を制御する。
そして、大衆は資本に搾取され続ける。
● 電子マネーと自動支払い
札に触れることがなくなりつつある。デジタル決済は、現金を直接扱わないため、支出に対する実感が薄れ、結果として無意識のうちに消費が増加することがある。これは、資本家や企業にとって、消費者をさらに巻き込むための有利な状況を作り出すことになる。消費者はますます消費を促され、資本家が利益を得る仕組みが強化されている。一緒の消費者搾取でもある。
また、AIや自動化技術の進展は、多くの労働機会を機械に代替させることで、人々の働く機会を減少させる。特に単純労働や反復作業は自動化が進み、これまで多くの人々が担っていた仕事が失われる。結果として、所得格差が拡大し、多くの人々が経済的に不安定な状態に置かれる可能性がある。中産階級が縮小し、貧富の差が一層顕著になることは、現実的な懸念である。
● 優秀な外国人が米国目指す
優秀な外国人が米国を目指すのは、米国の「民主」よりも、「競争」があるからだ。競争があれば、優秀な人は出世できる。米国では、能力や成果を重視し、個々の才能が存分に発揮できる環境が整っている。特にビジネスや学術の分野では、実力主義が強調され、競争を通じて成長と成功を追求する文化が浸透している。これが、革新を生み出し、世界中の才能を引きつける魅力の一部となっている。
日本が米国の猿真似をするが、唯一真似できない、したくないのは、競争。いわゆる「和」を重視し、競争よりも協調や調和を尊ぶ。そのため、競争に関しては、米国のような厳格な実力主義や競争の激しさを受け入れられない。だから、日本は競争で中国に負ける。
● 愛国者と米中の関係
トランプ、プーチン、習近平の共通点は、全員が本物の愛国者であることだ。どんな国であれ、本物の愛国者は尊敬されるべし。これを理解できない者は、愛国とは何かすら分かっていない証拠だ。
米国グループ vs 中国グループ。「民主 vs 独裁」の対決と思っている人が多いが、違う。本質は「政治 vs 経済」の対決である。どっちが強いか。下部構造の経済が上部構造の政治を規定する。マルクスの理論が正しければ、中国グループの勝ちになる。




