● 対中感情、マレーシア vs 日本
2024年12月18日付のマレーシア星洲網による世論調査によれば、77%のマレーシア人が中国に好感を持っているという結果が報じられた。注目すべきは、マレーシアの華人人口が全人口の23%である点だ。これは、中国に対する好感度が非華人層を含むマレー人やインド系住民といった他民族間でも上昇していることを示している。
好感度上昇の背景には、主に経済的要因が挙げられる。中国はマレーシアにとって最大の貿易相手国であり、特に「一帯一路」構想を通じた投資やインフラプロジェクトが、経済成長や雇用創出に寄与している。また、中国製品や観光客による消費が地元経済に直接的な恩恵をもたらしている。これに対して、マレーシア人はこうした利益を「素直に」受け止め、感情として表現している点が特徴的である。ここには、経済的恩恵を積極的に評価する文化的な柔軟性が見られる。
一方で、日本人の中国に対する感情は対照的だ。経済的にはマレーシア以上に中国への依存が強いにもかかわらず、8割以上が「嫌中」「反中」の感情を持っている。これは矛盾とも取れる状況であり、旦那を嫌いながらもお金が欲しくて離婚できない妻のように、日本人は経済的な現実と感情的な価値観の間で葛藤しているのである。
さらにこの現象を、日本の思想家・二宮尊徳の言葉を借りて「道徳なき経済」と批判している点は鋭い指摘である(ただし、道徳問題は「犯罪」ではない)。日本人の対中感情には、歴史的な摩擦や政治的緊張が影響していることは間違いない。しかし、それでもなお、現実として中国との経済的関係を維持しなければならない。この行動は、日本人が自身の美学や価値観に反し、日本人のあまり美しくない一面の発露であり、日本社会の矛盾を浮き彫りにしている。
マレーシアの中国への態度が経済的恩恵に素直に反応しているのに対し、日本の対中感情は歴史的背景や道徳的価値観に縛られている。しかし、国際環境が急激に変化する中で、日本は現実と理想を調和させる柔軟性を身につけるべき時期に来ている。これが実現できたとき、日本は「美しくない」矛盾を解消し、国際社会において真の意味で「王道」を歩むことができるだろう。

● 真の友と愛国者の戦い
先日、トランプがこう発言した。「私は習近平が好きだ。彼が中国を愛している。一方、私はアメリカを愛している。だから、我々は戦っている」
この言葉が示すのは、単なる外交辞令ではない。互いに異なる国家を背負い、それぞれの使命のために戦う者同士こそ、魂が通じ合う「真の友」であり、熱血の通った「真の愛国者」なのだ。
私は以前から同じことを主張してきた。対立や競争があるからこそ、相手を認め、敬意を抱くことができる。互いに信念を貫くからこそ、そこに本物の友情や尊敬が生まれる。これは、単なる敵対関係とは異なる、使命を共有する者同士の絆である。
一方、日本社会では、「和」や「仲良し」を重視するあまり、上辺だけの同質性や同調圧力に囚われがちだ。組織の中でも、異なる意見をぶつけ合うのではなく、波風を立てないことが優先される。だが、それは本当の団結ではない。むしろ、魂のこもらない、薄っぺらな「和」にすぎない。
本当の関係とは、戦いを通じて相手を知り、尊敬し合うものだ。違いを恐れず、ぶつかり合いながら、それでも互いを認め合う関係こそが、本物の「和」ではないだろうか。
● AIによる社内秩序の再構築
私の大学実務クラスERIS Talent Class(ETC)では、新たにAIプロンプト(問い方)専門講座を設けることになった。AIに対する「問い方」を工夫すれば、得られる回答の質や方向性が大きく変わる。このスキルを磨くことで、有能なインターンや新人社員が、時には先輩や上司を超えるような場面が生まれるだろう。
これは単なるスキル向上ではなく、社内秩序の仕切り直しに直結する。従来の「経験がある者が上」という暗黙のヒエラルキーが揺らぎ、実力に基づくボトムアップ型のイノベーションが加速する。結果として、企業の構造改革を促し、競争力の向上につながる。
私はこれを公言する。もしこれに抵抗を感じる企業があるなら、当社の顧客にならなくて構わない。しかし、そうした企業は、おそらく時代の流れから取り残されることになるだろう。AIを使いこなす者が主導権を握る時代、変革を恐れる企業に未来はない。




